コレクター泣かせのオハヨー出版・エースファイブコミックス
その1

まみむめ悶々荘
発行年月日・収録作品初出データ一切無し

別冊エースファイブコミックス
まみむめ悶々荘

エースファイブコミックス
笑殺悶々騒動記
(まみむめ悶々荘)

エースファイブコミックス
石川賢 超ギャグ選
(まみむめ悶々荘)


収録作品

「まみむめ悶々荘」もんもんの1〜6
「特別非道捜査隊」ダイナミック事件簿1〜3

背表紙はこんなカンジ。


多分1974年。サン出版から逆井五郎『ピンク!パンチ!雅』を皮切りに 始まった、「別冊エースファイブコミックス」というコミックレーベル があった。他にも本宮ひろ志、政岡としや、木村えいじ、園山俊二といったイマ イチ絞り切れてないラインナップで書店に並んでいたのだ。ちなみに「別冊」の 付かないエースファイブコミックスの1号は「本宮ひろ志作品集・第1集」。 他にアニメコミカライズものレーベルの「サンピーコミックス」というレーベル があり、タツノコプロ作品を主に取り上げていた。

その後オハヨー出版と社名を変更(したんだろうなあ)、相前後して上記 のレーベルを「エースファイブコミックス」に統一。松文館と版元名 が変わり、現在も続いているのだ、なんと。

上記の流れの中で、オハヨー出版になってからというもの、発行年月日は奥付に 載らないは、カバーデザインの一部やタイトルの小変更で同じ内容の本を出し続 けた。お陰で上記のようなていたらくである。古本ハンターとしては、バージョ ン違いが次々と見つかり楽しいワケであるが。『まみむめ悶々荘』に関しては上 記3バージョンでコンプリのハズ...。


さて気を取り直して内容。「神と悪魔の」石川賢だが、一方で「ボロアパートと ギャンブルの」作品も数多く描いている。表題作『まみむめ悶々荘』は 正にそれ。大家の趣味、ノゾキに飽きないように(?)とにかく変なメンツが住 むアパートが舞台。麻雀ばっかりしてる万年大学生、Mの旦那を次々と殺しては 取っ替え引っ替えしてるSの母子、レズビアン夫婦(今は茶化すと怒られるか?)、 スカトロ趣味の芸術家...。ダイナミック版『ソドムの市』か、良く言えば。

毎回、住人ネタなワケだが、第3回に出てくる狂気の科学者・火虎(無頼・ザ・キ ッドの大統領と同名!)のエピソードなんかはいかにも。「立ちんぼ用アンドロ イド」を作って大儲けしようと思ったら、セックスに飢えた悶々荘のヤツラにいい 様にされて...うーむ、バカバカしくてOK!

『特別非道捜査隊』。もちろん(でもないか最近は)東映のドラマ『特別 機動捜査隊』のパロである。
ダジャレ一発で決めたとしか思えない非道捜査隊がとにかく非道に事件を解決 ...というか、崩して行く。
強姦された娘を現場検証で輪姦、自殺に追い込むのが1話。2話、人質を取って 立てこもる銀行強盗の家族を人質に取り、出てきた犯人を射殺。3話、ルガー・ブラ ックホークを持った黒い革ツナギを着た(笑)暴力刑事の話。

この『特別〜』は、別の短編集『ブルーベリードール』(大都社・ハード コミックス)にも収録されている。(4話も収録されていておトク)これによれば 1978年、雑誌「漫画ジョー」掲載(号数不明)とのこと。故に、単行本 『まみむめ悶々荘』は78年以後発刊...というのは確かなようだ。

...ところで誰か、「漫画ジョー」について教えてえ〜!

※追記※
などと書いていたら、kikuchi宴会部長始め、ダイナミックなツワモノが実物 の雑誌を発見。その他ひみつ情報も頂いたりして、後に全貌がほぼ判明する。 雑誌「漫画ジョー」は1978年頃には「漫画ジョー'78」という風にタイトルに 西暦年を入れるスタイルで発行されている。これらにより作品リストへ時期 を確定の上、載せられたという顛末。


石川賢マンガ単行本リストへもどる

石川賢の部屋へもどる

TOP PAGE