浄教寺(岡山市御成町10-26)
本尊 阿弥陀如来
縁起
西本願寺派の真宗寺院で、当寺はもと播磨国英賀保にあったが、寛文年間岡山に移し、今の西大寺町千日前に置かれた。門田に移ったのは大正二年である。開基を明栄といい、寛文二年二月十日入寂、現在赤松秀道まで十二世である。(寺記による)
上の縁起で気付くことは開基明栄が、西宝寺の条にある同寺二世明栄と同一人であるかどうかである。
西宝寺二世明栄は播州英賀御坊の本堂・山門を譲り受けて岡山に移し西宝寺の伽藍とした事蹟を残しているが、浄教寺の開基も明栄で、当寺は英賀保から寺を岡山に移している。両寺は同じ真宗であるが、西宝寺は東本願寺、浄教寺は西本願寺というように派閥を異にしておる。或は播州では同じ派の寺であったが、岡山に移る際東西の二勢力に分割されたものか。
浄教寺には享保二年に再建した本堂・山門、ならびに客殿・庫裡があったが、空襲を受けたとき焼失、わずかに山門を一棟残すだけになった。戦後仏像を兼ねた庫裡を再建、伽藍を復興した。