広島大学での4年3か月 橋本康男のトップページ
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 21世紀の初日付けで広島大学に大学情報サービス室助教授として採用され,平成17年3月末に地域連携センター教授を最後に辞職するまでの4年3か月に関するものを集めてみました。少し落ち着いたら,もう少し整理したいと思いますが,とりあえず。
 辞職直前の平成17年2月号の文部科学省の広報誌「文部科学時報」の国立大学法人化特集で,全国5人の一人として論文?「社会の一員としての大学へ」を書かせていただきました。ノーベル賞の野依先生と同じ表紙に名前が載っているのが自慢です。

広島大学地域連携センター  国立大学法人 広島大学の地域連携センターで働いています。
 大学と社会とのつなぎ役の仕事です。

 広島県庁に24年と9か月勤めた後に,平成13年1月に広島大学 大学情報サービス室の立ち上げに参加しました。(21世紀初日付けの転職です。)
 大学情報サービス室は,平成16年4月の国立大学法人化を機に,地域連携センターと名称を変更しました。
 広島大学名誉教授をセンター長として,教授1,助教授3,事務職員1の計6人の体制です。
肩書き  平成16年4月から「教授」の肩書きをいただいています。その前は「助教授」でしたので,仕事の成果を評価いただいたものと喜んではいますが,いずれにしてもアカデミックな人間ではないので,処遇上の肩書きです。
 でも,「先生」と呼ばれることにはいつまでたっても慣れません。大学に移る際に受けた教授方による面接では,「先生と呼ばれる職業の人とは一緒に仕事をしたくないと思ってました。」と言ってしまいました。
今の仕事  広島大学は,全国の国立大学では初めて社会連携のための専任の教員組織として「大学情報サービス室」を設置しました。
 この新しい組織が生まれる時に,誘われて新しい世界に飛び込んでいます。
 前例のない仕事で,社会と大学との望ましい関係づくりのための模索を続けています。一言で言えば,大学の知的資源が社会でもっと生かされて,地域と大学の双方が元気になる仕掛けづくりに取り組んでいます。広島大学の社会への窓口役として,間口を広げ敷居を低くして多様な交流の可能性を生み出していく,いわば畑を耕す活動を行っています。

 大学と社会との連携というと,個別の技術移転を中心とした「狭義の産学連携」がまずイメージされますが,それ以外にも多様な連携の可能性があると感じています。学内横断的に教員が広島大学の看板の下に連携して一つのプロジェクトに取り組むことによって,個々の教員だけではできない可能性も広がります。そんな,学内横断的な連携で学外と組織的・継続的なプロジェクトを構築するためのコーディネーター役をめざしています。
 マツダ財団さんと手を組んでの子どもが科学にわくわくするためのプロジェクトだとか,行政や経済団体などと連携しての議論の場づくりなども,そのような活動の一環です。
以前の仕事  20世紀末日までの24年と9か月,広島県庁に勤めていました。
 県庁では,新空港立地計画などの企画,労務・人事・人材育成,産業振興,国際協力,地域医療などの行政分野を経験するとともに,全国初の公務員の1年間の商社派遣や,東南アジアとの経済交流を目的としたシンガポール広島事務所の初代所長,民間企業6社と行政からの出向者で運営する財団法人ひろしま国際センターの総務課長といった体験もしています。
 産学官のそれぞれを経験し,組織で仕事をする世界と個々の研究者個人が問われる世界の両方を経験する中で,これからの地域社会について考えています。


(大学情報サービス室/地域連携センターでの活動の例)

科学わくわくプロジェクト(わくプロ)  マツダ財団と広島大学が連携して,子どもたちが科学にわくわくするような機会を提供しようというプロジェクトです。
 子どもの理科離れというとすぐ科学教室という話になりますが,このプロジェクトでは,幼稚園,小中高の先生,科学館の館長,マツダ財団の事務局の方と広島大学の理学部,教育学部の教員が,じっくりと議論することから始めました。その結果,小学校の先生の理科教育を支援する小学理科ネット,高いレベルの内容を道具立てを工夫して楽しく分かりやすく説明するサイエンスレクチャー,20人の中高生を対象に同じ教員があるテーマで連続して語りかける科学塾(科学の「松下村塾」をめざしています。),民間団体が行う科学体験プログラム支援など多様な内容を盛り込んだパッケージとしてのプロジェクトが生まれ,平成15年度から事業を開始しています。
 平成16年度からは年間1千万円の事業規模で,当面5年間実施する予定で事業を開始しています。
産業振興ビジョンなど  大学が地域の産業振興ビジョンづくりに参加するという新しい取り組みです。共同研究という形で,外部から資金をいただいて研究するという点でも新しい面がありましたし,大学がコーディネーターとして参加するという点でも新たな取り組みでした。 平成13年度に,広島中央地域の1市5町の商工会議所,商工会,市と町の行政担当者,広域行政組合と県の地域事務所の職員,3大学の職員が,延べ10回にわたり議論して原案をまとめました。地域の関係者が,気楽でまじめな議論をしてまとめたものは,地域の蓄積として残っていくと期待しています。
 平成15年度には,これを発展させたアクションプランをまとめました。
 平成16年度には,地域から都市へ出て行った人たちとのネットワークづくりなども盛り込んだ,新しい形での「地産地消」の具体化の検討に参加する予定です。一人っ子時代で地域に若者が残らなくなっている時代には,地域に残っている者だけでの地域振興ではなく,地域出身者とのネットワークをインフラとして整備して,地元産品の販売やふるさと応援団の人的ネットワークづくりなどを,ふるさとライブカメラ,老親ケア情報などと組み合わせて進めていく必要があるのではないかと考えています。
 また,新しく生まれた安芸高田市の産業振興ビジョンづくりや行政と経済団体による産業振興機構づくりなどにも,共同研究者,コーディネーターとして参加しています。「全国共通の」「地域の産業振興理念」ではなく,安芸高田市の現実を見つめる中から生まれてくる具体性のある議論をめざしていきたいと思い進めています。
このほかに  このほかにも,行政や経済団体・民間団体等との組織的・継続的な連携により,これまでの個人商店の集合体的といわれた大学では生まれない新たな可能性を開拓していきたいと考えています。
 地域連携センターが学内学外の情報の結節点となって,いろいろな新しい結びつきが生まれていくことを期待しています。


(個人的研究など)

障害者作業所の支援プログラム  広島大学の教員が地域の方からの提案に対して大学の経費で研究するという地域貢献研究の制度の採択を受けて,障害者作業所への企業など社会からの支援システムの研究を行っています。医学部,総合科学部,教育学部の先生とチームを作って取り組んでおり,平成16年1月には作業所の運営に携わっておられる方々や行政,福祉関係団体の方との中間報告会兼意見交換会を開催しました。
 @「障害者知見の社会還元」をキーワードとした「障害があるから見えてくるものの価値の社会化」」という理念の提案,A小規模な作業所も参加できるネットワーク化による組織的なインターンシップ受け入れやユニバーサルデザイン評価受託,製品開発・販売,B適正座位のとれる車椅子など頑張れる環境づくりと頑張りすぎての二次障害の予防,3点を中心に新たな提案をしています。

 平成16年5月に報告書をまとめ,7月には広島大学で地域貢献研究成果の発表を行いました。ご興味のある方は,ウェブサイトをご覧ください。http://www.kaitekism.com/hiroshimauni/index.html
 この研究活動なども一因?となって,平成16年度には,広島県福祉保健部長を座長とする障害者作業所の経済的自立の支援に関する検討会が設置されています。
医療福祉情報管理論  広島大学の近くにある広島国際大学で,非常勤講師として医療福祉情報管理論の授業を担当しています。技術的なことよりも,地域で実際に生きる情報システムを考えるために必要な発想やコーディネートのあり方を学んで欲しいと思っています。(平成14−16年度前期)


講演等リスト(2001.1.1−2005.3.31)
                                                       

 大学在籍中の講演や研修会講師歴です。約90回ほどいろんな機会を与えていただいたことになります。人前で話をするということは,自分をさらけ出すということであり,ずいぶん恥ずかしい思いをしたり情けない思いで落ち込むこともありましたが,まあそれか゜自分の実力だと受け入れるしかないと思っていました。機会を与えていただいた皆様に感謝しています。

主催者 行 事 名 タイトル 年月日
ECBOプロジェクト 学生事前研修会 「躍動するシンガポールと東南アジア」 01.04.18
三原市 少年少女海外研修団事前研修会 「シンガポールの魅力」 01.04.28
三原市 宮浦中学校研修会 「シンガポールの魅力」 01.05.02
地域社会振興財団(自治医大) 健康福祉プランナー養成塾 「コミュニティ・ケアと情報システム」 01.07.23
広島大学 事務局職員研修会 「地域と大学のネットワーク」 01.07.13
広島大学 公開講座 「21世紀の大学における職員の役割」 01.08.01
(財)市町村振興協会 H12海外研修参加者の集い   01.08.03
県立教育センター アジア地域交流講座シンポジウム   01.08.24
海田教育事務所 中学校進路指導主事研修 「21世紀の社会が求める人材育成」 01.08.29
県国保連合会 中四国職員研修会 「自己変革の視点」 01.09.02
経営情報学会 ビジネス情報基盤分科会,情報共有決定要因   01.09.07
  中国経済産業局若手・中堅職員懇談会 「シンガポールで考えたこと」 01.09.17
  シンガポールEDBテオ長官懇談   01.09.26
三原市 三原市職員研修会 「地方行政の面白さ」 01.10.24
地域社会振興財団(自治医大) 健康福祉プランナー養成塾フォローアップ研修   01.11.09
国立情報学研究所 軽井沢ワークショップ   02.01.12
  インドネシア・ガジャマダ大学社会連携国際ワークショップ   02.03.25
 2001(H13)年度計17回    
広島国際大学社会福祉学科 「医療福祉情報管理論」   02.04-07
三原市中央公民館 生涯学習開講式記念講演 「国際化時代の生涯学習」 02.04.29
三原市 少年少女海外研修団事前研修会 「シンガポールの魅力」 02.04.29
VBL ベンチャービジネス論 「ベンチャービジネスと大学の役割」 02.06.17
多文化共生センター 多文化共生教育セミナー 「『群れる』から個のネットワークへ」 02.06.29
地域社会振興財団(自治医大) 健康福祉プランナー養成塾 「コミュニティ・ケアと情報システム」 02.07.17
  県若手・中堅職員懇談会 「地方行政の面白さ」 02.10.01
東広島商工会議所 「ビジネス界」誌上座談会   02.10.28
福富町商工会 福富町竹仁地区(市組)恵比寿祭り講演会 「地域文化について」 02.11.24
広島県商工会連合会 高田郡地域問題に関する懇談会 「これからの地域と産業振興」 02.11.25
  富山県元気職場談義「地方行政の面白さ」   02.12.17
広島中央圏域議会連絡協議会 議員研修会 「これからの地域と産業振興」 03.01.17
広島県商工会連合会 福山地区地域問題に関する懇談会      「これからの地域と産業振興」 03.01.21
  三重県オフサイトミーティング 「地方行政の面白さ」 03.01.31
福富町商工会 東広島市志和町内地区地域づくり懇談会 「地域づくりについて」 03.02.02
2002(H14)年度計15回    
県立国泰寺高校 新入生合宿講師(千代田) 「21世紀を楽しむ社会人」 03.04.10
県立広高校 新入生合宿講師(江田島)        「21世紀を楽しむ社会人」 03.04.12
広島国際大学社会福祉学科 「医療福祉情報管理論」   03.04-07
三原市 少年少女海外研修団事前研修会 「シンガポールの魅力」 02.04.20
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員管理者研修(福山) 「分権時代の市町村」 03.05.13
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員管理者研修(広島) 「分権時代の市町村」 03.05.14
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員管理者研修(福山) 「分権時代の市町村」 03.05.15
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員管理者研修(広島) 「分権時代の市町村」 03.05.19
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員管理者研修(呉) 「分権時代の市町村」 03.05.20
広島県国保連合会 広島県市町村保健福祉活動研修会 「行政保健福祉専門職に期待すること」 03.05.21
広島県自治総合研修センター 広島県管理者研修(第三部) 「分権時代の地方機関」 03.05.30
広島県自治総合研修センター 広島県管理者研修(第三部) 「分権時代の地方機関」 03.06.05
地域社会振興財団(自治医大) 健康福祉プランナー養成塾) 「コミュニティ・ケアと情報システム」 03.07.15
島根県 島根県在住外国人共生セミナー 「群れるから個のネットワークへ」 03.08.05
吉田町商工会 高田郡商工会職員研修会 「地域の経済団体への期待」 03.08.18
広島県自治総合研修センター 市町村指導者養成研修 「これからのまちづくり」 03.08.25
広島県自治総合研修センター 地域課題研修検討会   03.09.01
三次地区国保協議会 保健師研修会 「行政保健師に期待すること」 03.09.05
福富町商工会 福富町合併問題講演会 「広域合併の時代の地域づくり」 03.09.26
広島県国保連合会 中四国職員研修会 「変化の時代における地域の連携」 03.10.01
豊栄町商工会 豊栄町合併問題講演会 「市町村合併と地域の変化」 03.11.06
県教育委員会 公立学校事務長会研修大会 「変化の時代の学校と事務長」 03.11.18
  中国四国地区地域貢献シンポジウム   03.12.5
口和町社会福祉協議会 口和町社会福祉記念大会 「変化の時代と地域の夢」 03.12.6
三原LCS 三原LCS(働く女性の会)   03.12.17
福富町商工会 福富町商工会青年部と町議会議員意見交換会   04.01.15
県広島地域事務所 広島地域まちづくりセミナー (コーディネーター) 04.01.26
広島シンガポール協会 ビジネスインターンシップ講演会(コーディネーター)   04.02.04
広島県情報政策室 世羅3町デジタルインフラ勉強会   04.02.12
福山くちなし会 月例会 「シンガポールで気付いた日本の社会」 04.02.13
2003(H15)年度計30回    
三原国際外語学院 留学生友好会総会 「多様性受け入れと地方の可能性」 04.05.14
広島県自治総合研修センター 地方機関トップセミナー 「変革が求められる地方機関」 04.05.21
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(福山) 「変革が求められる市町村」 04.05.24
広島県自治総合研修センター 地方機関トップセミナー 「変革が求められる地方機関」 04.05.25
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(広島) 「変革が求められる市町村」 04.05.26
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(広島) 「変革が求められる市町村」 04.05.31
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(福山) 「変革が求められる市町村」 04.06.02
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(福山) 「変革が求められる市町村」 04.06.07
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(呉) 「変革が求められる市町村」 04.06.09
広島県自治総合研修センター 広島県市町村職員監督者研修(三次) 「変革が求められる市町村」 04.06.15
広島県国保連合会 市町村保健活動従事者初任者研修会 「保健福祉専門職に期待されるもの」 04.06.29
地域社会振興財団(自治医大) 健康福祉プランナー養成塾) 「コミュニティ・ケアと情報システム」 04.07.10
広島大学 地域貢献研究成果発表 「障害者作業所支援システム研究」 04.07.21
三原保健所 住居確保のための公的保証人制度を考える会 「精神障害者の退院・社会復帰における住居確保について」 04.07.27
県立保健福祉大学 地域連携推進研修会 「広島大学の社会連携」 04.07.29
広島大学眼科医局 眼科医局研修会 「広島大学の社会連携」 04.08.02
広島市授産事業振興センター 広島市授産事業振興センター研修会 「障害者作業所の新たな社会的役割の創出」 04.08.24
広島県自治総合研修センター 市町村指導者養成研修 「これからのまちづくり」 04.08.30
如水館高等学校 国際交流に関する学習会 「『国際化』への問いかけ」 04.09.08
もみじ福祉会障害者生活支援センター 障害者生活支援センターメープル主催ミニ講演会 「社会の変化・成長と障害者の活躍可能性」 04.09.11
広島大学医学部屋敷先生 広島中毒の会 「社会システムづくりとコーディネーター」 04.10.27
地域社会振興財団(自治医大) 健康福祉プランナー養成塾フォローアップ研修 ファシリテーター 04.11.22
萩市基幹型在宅介護支援センター 萩市相談員交流会 「保健医療福祉専門職に期待されるもの」 04.11.27
甲田町商工会 安芸高田市産業振興ビジョンシンポジウム コーディネーター 05.01.24
広島市授産事業振興センター 作業所見本市シンポジウム コーディネーター 05.02.22
広島県東広島地域事務所 地域と大学が協働するまちづくりセミナー 「大学の社会連携について」 05.03.03
東広島サロン大学 平成17年3月例会 「広島大学の社会連携」 05.03.05
三原保健所 精神保健福祉促進事業連絡会議シンポジウム コーディネーター 05.3.16
2004(H16)年度計28回    



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