NO.21 タッチアップ(2001.1.15) 

 今回は久々に野球のルールについてです。テーマは「タッチアップ」です。といっても詳しいことはよくわからないので、基本の基本をご紹介しましょう。

タッチアップ

 タッチアップとは、塁上にランナーがいてバッターがフライを打ち上げたとき、ランナーはベースへ戻ってベースに触り(リタッチ)、野手が捕球した瞬間にスタートを切って次の塁に進むというプレーです。よく見かけるのは、ランナー3塁のときにホームを狙って試みられるタッチアップですが、もちろん他の塁にいてもタッチアップは可能です。2塁ランナーがライトフライで3塁へのタッチアップをすることもあります。

 また、タッチアップでは野手が捕球した瞬間にランナーはスタートを切れますが、「捕球の瞬間」を厳密にいうと「野手のグラブにボールが触れた瞬間」なのだそうですよ。野手のグラブにボールが触れた瞬間にランナーはスタートを切れるわけですね。ただし、それより早くスタートを切ると守備側にアピールされ、返球されたボールをベースにタッチされてアウトになります。逆に言えば、スタートが早くても守備側が気づかなければアウトになりません。タッチアップの瞬間は守る側もランナーのスタートをよく見ておかなければなりません。

ランコーの役割

 タッチアップではランナーコーチ(ランコー)が重要な役割を果たします。特に3塁からホームを狙うタッチアップでは重要です。タッチアップのとき、ランナーが後ろを振り向いて野手が捕球するのを目で確認してからスタートを切ると少し遅れてしまいます。こんなとき、野手の捕球を確認してスタートの合図を出すのはランナーコーチの役目です。ランナーはベース上で打球の行方ではなくホームベースの方に体を向け、スタートを切る体勢に入っておきます。そしてランナーコーチの合図を聞いてからスタートを切ります。ランナーが目で確認してからスタートしても構わないのかもしれませんが、ホームではクロスプレーになることも多いので少しでも早いスタートを切ることが理想なのでしょう。

 

 ↓意志の疎通があまり出来ていないランナーコーチとランナーの場合、ランナーは自分で捕球を確認してからスタートした方が無難です。

 

 

ハーフウェイとタッチアップ

 ハーフウェイとは、フライがあがったときによく使うプレーです。フライのときにランナーがベースから数歩リードをとった地点でボールの行方を見て、野手がボールを落とすと次の塁へ進み、野手が捕球すると元の塁に戻るというプレーです。

 タッチアップを試みるときにこのハーフウェイが少し関係してきます。例えばランナー3塁でフライがあがってもショート後方の短いフライならば、タッチアップを狙ってもホームに返球される距離も短いのでアウトになってしまいます。こんな場合はタッチアップをしようと3塁ベースに戻るより、ハーフウェイでボールの行方を見て、野手が落とせば進塁し、捕球すれば帰塁するという形を取った方がいいかもしれません。外野が定位置より前で捕ったならばハーフウェイ、後ろで捕ったならばタッチアップという一応の目安はあるそうです。しかし、この辺のプレーは外野手の肩や守備位置、内外野の連携、ランナーの走力、各チームのやり方などがいろいろ絡んでくると思うので一概に「これがベスト」とは言えないかもしれませんね。

 

問題

 ノーアウトランナー3塁でバッターがレフト方向へ大きなフライを打ち上げました。ところが打球が左に切れ、外野手はファールグラウンドでボールを捕球しました。このときランナーはタッチアップできるでしょうか? 

 
答え

 この場合タッチアップはできます。タッチアップはフェアグラウンドでもファールグラウンドでも可能です。ランナーは野手がファールボールを深追いして無理な体勢で捕球した場合、進塁のチャンスなので忘れずにタッチアップをしてください。野手はファールグラウンドでボールを捕ったからといって安心せずに、タッチアップがあることを覚えておいてください。自分のプレーに酔っている間にホームに走られてしまいますよ。

 

 タッチアップはなかなか難しいプレーなので、ランコーのことも含めて一度チームの中で確認しておいた方がよいかと思います。ソフトボールや野球の経験者はほとんど条件反射のようにタッチアップが出来ますが、初心者にはわけのわからんプレーなのでたくさん練習して体で覚えましょう。機会があればまた練習してみてください。

参考文献:「野球・攻撃編」豊田泰光監修(成美堂出版) 

 

 

 

NO.22 集中力“Now & Here”(2001.1.30)

 今回は集中力についてです。いつどこに集中するか意識するだけで、今までと違ったプレーが出来るかもしれないというお話です。本に書いてあったことを自分の解釈を加えて適当に書いていますので、そんなこともあるのかな、と軽く読み飛ばしてください。かなり長い文章になったので、しんどくなったら途中で寝てください。

時間(いつ)

 試合中にあなたの意識は「過去・未来・現在」のどこにあるでしょうか。あなたが試合中に集中できていないとき、あなたの意識はおそらく「過去」か「未来」のどちらかにあるはずです。例えば、さっきしたエラーのことや過去のひどい失敗を思い出しているとき。あるいは未来に起こる結果を悪く想像しているときです。「カウントを2ストライクと追い込まれるといつも三振している」「さっきは大切な場面で悪送球をしてしまった」「昨日の試合では簡単なフライを落としてしまった」「練習で盗塁を失敗して監督に怒られた」などと考えているとき、あなたの意識が現在の試合ではなくすでに起こってしまった過去の出来事に向いてしまっています。また、「このチャンスで点を取らないとこのまま負けてしまうかもしれない」「次にカーブが来たら空振り三振してしまうのではないか」「ひょっとしたらこの重要な場面でエラーをしてしまうかもしれない」と考えているときも、あなたの気持ちは今するべきプレーではなくまだ起こっていない未来の出来事に向いてしまっているのです。

 これに対してあなたの意識が現在の試合の中にあるときは、あなたが今やっているプレーに集中出来ている状態です。「このランナーはリードが大きいから牽制球をたくさん入れよう」「今はノーアウトで3塁にランナーがいるからボールが飛んできたらあそこに投げよう」と考えているときは、あなたの気持ちが現在の試合に向いているのです。スポーツをする上で「今」に集中するということはごく当たり前のことなのですが、以外と出来ていないことも多いのではないでしょうか。

 

場所(どこに)

 もう1つ大切なことは「どこ」に集中するかということです。あなたは試合中、適切な場所に集中できているでしょうか。

 例えば、今まさにバッターと対戦しなければならないピッチャーが、バックネット裏にいるスカウトやマスコミに気持ちが向いてしまうと、当然バッターに対する集中力はなくなってしまいます。他にもストライクをとってくれない審判が気になったり、観客席にいる両親や知人、怒ると恐い監督やコーチといったところに気持ちが向いてしまっても同じ事です。このとき集中するべき場所はただ一つ、キャッチャーのミットだけです。

 私たちが試合に臨むとき、いろいろなものが目や耳に入ってしまって集中できなくなることがあります。マスコミが来ていれば、記事に載るようなかっこいいプレーをしようなどと試合そのものではなく記者やカメラマンの方に気持ちが向いてしまいます。また、観客のヤジや相手側の応援が耳に入って、ボールではなく観客席が気になってしまうこともあります。審判のミスジャッジにいつまでも腹を立てていたり、監督やコーチに怒られるのではないかとビクビクしているときも、あなたの意識は試合とは別の場所に向いてしまっています。とてもプレーに集中出来ている状態ではありません。確かにマスコミや観客、審判といったものは試合をする上でどうしても目に入るものですが、そんなときはプレーそのものに集中できるよう目(視覚)と耳(聴覚)をうまくコントロールしなければなりません。持っているグラブやボール、バットのグリップ、マウンドのプレートなど「ゲーム」や「プレー」に集中できる場所を見つめたり、自分にとってプラスになる応援やアドバイスだけを聞くようにして工夫する必要があります。集中できる場所や音というのは個人によって違うでしょうから自分に合うものを見つけてくださいね。

「ゾーン」〜今この場所に〜

 長い間スポーツをしている人には経験したことがあるかもしれませんが、時々自分でも信じられないようなファインプレーをすることがあります。例えば、誰もが捕れないと思うような打球をダイビングキャッチしたり、最終回2アウトから逆転サヨナラホームランを打ったり、ピッチャーなら自分の思ったところに寸分違わずにボールを投げられたりという具合です。何も考えなくても無意識のうちに体が反応し、ほんの一瞬まるで超一流選手のようなビッグプレーが出来てしまうのです。このような瞬間を通称「ゾーン」といいます。パワー、スピード、タイミング、判断力、すべてが最高の瞬間です。このゾーンと呼ばれる領域に入っているとき、人は自分が「今」「この場所で」やっていることに「完全に集中している」状態にあるそうです。周りの応援や歓声も耳に入りませんし、審判や観客もまったく目に入りません。チームメイトや監督、コーチの声も聞こえませんし、「次の球をライト方向に打とう」とか「ボールが飛んできたらあそこに投げよう」と考えることすらありません。頭の中は空っぽで、ただひたすらそのことに没頭している状態です。何かに夢中になっているときは周りのことにはまったく気づきませんよね。1つのことに集中することで感覚がとぎすまされ、最高のプレーが出来るようになるのかもしれません。ファインプレーというのは偶然のプレーではなく、集中力が高められたことでその人の持っている力が最大限に引き出された結果なのだと思います。

 練習では上手くできるのに試合ではまったくダメなとき、あなたの意識は試合とは別の時間や場所にありませんか?プレッシャーに弱いからと決めつけずに、意識を適切な場所に向けてみてはいかがでしょう。「過去」や「未来」の出来事ではなく「今この瞬間」だけに意識を向け、観客や審判ではなく「ここで行われているプレー」だけに気持ちを持っていくことで「ゾーン」にたどり着くことができるかもしれません。「今この場所に」(Now&Here)をキーワードに一度試してみてください。

 

ルーティン

  それでは「今ここに」集中する方法を紹介しましょう。集中力を高める方法はいろいろあると思うのですが、今回は「ルーティンをつくる」という簡単な方法をご紹介します。「ルーティン」とは直訳すると「常に繰り返される決まり切った仕事・手順・しきたり」という意味です。ここでは「集中力を高めるよう条件づけている決まった動作」というくらいの意味でしょう。つまり「ルーティンをつくる」というのは、「ある決まった動作をすることで自動的に集中力がアップするように条件づける」ということです。

 例えば一流と呼ばれる選手は、無意識のうちにだと思いますが、必ずこの「ルーティン」というものを身につけています。彼らをよく見てみると、あるプレーの前に独特のクセというか「おまじない」のようなの仕草を必ずと言っていいほどしています。例えば、イチローは打席に入ってからバットを一度バックスクリーンの方へビシッと向ける仕草をしますよね。阪神にいた掛布はバットをくるくる回しながら何度もズボンをさわる仕草をしていました。ダイエーの城島は打つ前にバットの先をピタッと触る仕草をしていますし、オリックスから阪神に移籍した星野投手は投げる前に必ず手にふっと息を吹きかけます。内野手が構えるときにグラブをポンポンとたたいている仕草もよく見かけます。その無意味な行動や仕草がルーティンなのです。「ルーティン」は雑念を払い意識を一点に据え、集中を高めるためのスイッチの役割をしているようです。またルーティンには仕草だけでなく、言葉のルーティンというものもあるようです。巨人の桑田投手がボールに何かつぶやいていることがありますが、あれはここぞという勝負所で「スライダー、外角低めに決まれ」というふうに言っているそうです。この場合は言葉が集中するためのスイッチとなっているようです。「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」という映画では、ケビン・コスナー扮する大リーグ投手が、この言葉のルーティンをうまく使っています。映画自体はそれほど面白いものではありませんでしたが、良ければ参考にビデオを借りて見て下さい。

 ルーティンの作り方ですが、それ自体どんなものでもいいと思います。ルーティンを作ったら、その仕草をすることで自分が「今この場所」に集中できるよう導くだけです。できるだけ短くてシンプルなものがいいでしょう。とにかくルーティンを使うならば徹底して使い、きちんと条件付けをしなければならないようです。実は私も昨年の9月ごろから試合でこのルーティンというものを試してみました。私の場合、打席に立つときいつも緊張して余計なことで頭がいっぱいになってしまいます。そこで同じ関西リーグの選手がよくやっている仕草をまねてルーティンを作ってみました。練習でも試合でも打席に立つときは必ずその仕草を入れるようにしてみたのですが、なかなかいい効果が出たと思います。打率が上がるというほどのものではありませんが、以前のように緊張して頭がボーとすることもなく、その仕草をすることで余計なことを考えることもなくなり、打席にも余裕を持って自分のタイミングで入れるようになりました。興味のある方は一度自分のルーティンを作ってみてはいかがでしょうか。

 

 試合でよく「集中、集中!」といわれますが、集中しなきゃと思うほどできなくなります。そんなときは「集中しなければ」と変に意識するのではなくて、今進行していることに身を置けばいいようですね。グラブやバットを見つめたり、頭の中から雑音を消したり、あるいはルーティンを使ったりするだけで、集中へのスイッチが入るのかもしれません。野球の試合は1時間を超える長いものです。集中力をうまくコントロールすることも勝つための重要なポイントだと思いますが、いかがでしょう。

参考文献「SPORTS SLUMP BUSTING」アラン・S・ゴールドバーグ著(ベースボールマガジン社)

  

 

 

  

NO.23 野球占い(2001.3.15)

 復帰第1回目はちょっと気分転換に「野球占い」を作りました。かなりいいかげんです。まったく根拠のないデタラメな占いなので、気にせず一喜一憂してください。

方 法

 まず次のA〜Eの5ブロックの設問に答えて下さい。○は「はい」△は「わからない」×は「いいえ」です。あまり悩まずに答えてください。その次に、○は2点、△は1点、×は0点としてA〜Eブロックのそれぞれの合計点を出して下さい。

A

 

設 問
○△×
1

ホームランでもベースを踏み忘れたら自己申告してしまう

 

2

自分がノッカーのときは、必ず「鬼ノック」になる(しかもやってて楽しい)

 

3

野村監督、長嶋監督、星野監督、権藤監督のなかでは星野監督が一番好き

 

4

遅刻の常習犯はグラウンドをウサギ跳びで10周だ!!バカヤロウ!

 

5

グラウンドあいさつは欠かさずやっている

 

6

いつかキャプテンになって子分をたくさん作りたい

 

 

B

 

設 問
○△×
1

スコアをつけて分析をするのがとても好き

 

2

ケガをしたら無理せず完治するまで練習には参加しない

 

3

野球やスポーツの専門書が家に山ほどある

 

4

自分でもゲームメイキングが上手だと思う

 

5

チームの中では、与えられた役割をきちんとこなせる仕事人と評価されている

 

6

ピンチにも冷静な判断ができる

 

 

C

 

設 問
○△×
1

プレー中は、たぶん思いつきで行動していると思う

 

2

合宿や全国大会など地方へ遠征するたび、旅館でおおはしゃぎして怒られる

 

3

練習中よく歌を歌っている

 

4

感情がすぐ顔に出るので、スクイズなどのサインプレーには向かない

 

5

サインを無視して自分のやりたい放題するときもある

 

6

グラウンドに動物がいると練習中でも一緒に遊んでしまう

 

 

D

 

設 問
○△×
1

打席に立つと初球は必ず見送る

 

2

普段からいろいろ我慢しているが、そのうちブチッときれるかもしれない

 

3

ミーティングではあまり発言しない(でも言っておけばよかったと後悔することも多い)

 

4

実は上手い連中とはあまり一緒に練習したくない

 

5

時々チーム内で「影が薄いなぁ」と感じることがある

 

6

打席に立つとき、サインがでないと不安になる

 

   

  

E

 

設 問
○△×
1

メンバーの誕生日にはいつも何かプレゼントしている

 

2

少年野球のかわいい子ども達を見ると、つい家に持って帰りたくなる

 

3

新入部員が入ったら必ず面倒を見ている

 

4

試合相手のファインプレーにも、敵味方なく賞賛できる

 

5

面倒くさいことやみんながやりたがらないことは、いつも自分がしているような気がする

 

6

味方がエラーをしてもそれほど気にならない

 

A〜Eブロックのそれぞれの合計点を出して下さい。

ブロック
A
B
C
D
E
合計点

 

 

 

 

 

 

結 果

A〜Eのなかで点の一番高いものがあなたの運勢を決めています。下の表でチェックしてください。

Aの合計点が
一番高い人

【総 評】他人にも自分にも厳しいあなたはサムライです。周りのメンバーが試合でエラーをしようものなら、即刻島流しにするでしょう。勝負事に対して厳しいあなたは向上心があり常に上をめざすタイプですが、その厳格さゆえにときどき周りの人間や自分自身が窮屈な思いをしていることもあります。団体競技においてはもう少し他人や自分に対して寛容になることで、今まであなたの中に隠されていた新しい能力が解放されるでしょう。チームの運命は実はあなたが握っているかもしれません。

【金 運】大吉。100円を拾うでしょう。

【恋愛運】もうすぐでしょう。

【ラッキーデー】4月15日(正確には歯磨きをした後)

Bの合計点が
一番高い人

【総 評】合理的でいつも冷静なあなたは、周りからはクールな人間というイメージで見られています。ピンチのときも的確に状況を判断し行動に移せますが、ここぞという時の爆発力にいまいち欠けています。意外性のないところが弱点なので、今シーズンは髪型をアフロにしてください。いろんな意味であなたの潜在能力を爆発させましょう。

【金 運】タンスの角で足の小指をぶつけて治療費がかかります。今月はピンチ。

【恋愛運】それなりでしょう。

【ラッキーカラー】モーリスグリーン

Cの合計点が
一番高い人

【総 評】自由奔放でサービス精神旺盛なあなたは、頼まれてもいないのにアクロバットなプレーをし、ひざの靱帯を痛めて入院するタイプです。わがままな面も強いのであまりサインプレーには向きませんが、本能のおもむくまま、のびのびプレーすることで時にとんでもないファインプレーをすることがあります。しかし、あまりやりたい放題しているとそのうち痛い目に遭うので、たまにはチームワークを大事にしてください。

【金 運】リサイクルショップで無計画に買い物をして金欠になるかも。衝動買いは控えましょう。

【恋愛運】今しかないでしょう。

【ラッキーアイテム】法隆寺金堂釈迦三尊像(レプリカ不可)

Dの合計点が
一番高い人

【総 評】普段からおとなしいあなたは、試合や練習でも自分のカラーが出せずにいる事が多いでしょう。控えめでおとなしくあまり自己主張をしないため、そのうちチームのパシリにされるかもしれません。いや、すでにそうなのかもしれません。これからは金のネックレスをジャラジャラつけて練習をして下さい。不自然なくらい自己主張をして周りのメンバーをぎゃふんといわせましょう。

【金 運】思わぬ所から収入があります。そのお金でネックレスを買ってください。

【恋愛運】こんなもんでしょう。

【ラッキーナンバー】42.195

Eの合計点が
一番高い人

【総 評】誰にでも優しいあなたは、みんなから好かれるタイプです。あなたがいることでチームもよくまとまっているはず。しかし頼られると断れないタイプなので面倒なことを次々引き受けてしまいがちです。ちょっとストレスがたまっているときは、『お母さんだって自由な時間は欲しいのよ』精神で、一度すべてをボイコットしてみてください。きっとみんながいろいろ手伝ってくれるようになるでしょう。

【金 運】給料日を教えたばっかりにメンバーにたかられます。最悪な金運。こまめに貯金をして吉。

【恋愛運】やればできるでしょう。

【ラッキーワード】「28歳独身、売れない漫画家」

 

さらに調子に乗って、性格占いをつくってみました。興味のある方は続きをどうぞ。

 

●A〜Eの得点がすべて10点以上の人

理想的な人物像。今すぐ宗教を開きましょう。

●A・Cが8点以上でD・Eの点が4点以下の人

 何事に対しても自信がありとてもパワフルです。スポーツ選手としては、常に理想を高く持ち競争意識も強いタイプです。しかし、うまくいかないことがあるとすぐに他人に責任転嫁してしまいます。他人に対して批判的なことが多いので、これからは不気味なくらいの優しさで接するとよいかもしれません。

●CとEの点が飛び抜けて高く、他の点は6点以下の人

 明るくて自由奔放な性格からチームではみんなからかわいがられています。自分や他人に対して寛容で、枠にとらわれない考え方をします。あまり理論的な頭脳プレーには向いていませんが、独創的な思考と思い切った行動力が数々のビッグプレーを生み出しているはず。よく天才とよばれるのがこのタイプです。しかしそれはあくまで成功したときの話。うまくいかなければただのわがまま人間なので、第三木曜日に燃えないゴミと一緒に捨てられるでしょう。

●DとEの点が極めて高く、AとCが低い人

 基本的に人に尽くすタイプなので、任された仕事はきちんとこなします。ただ、どちらかと言うと自分を抑えてしまう性格なのでストレスがたまることも多いでしょう。また、自分に対してあまり自信がなく、過小評価しがちです。スポーツ選手としては少しおとなしい面があるので、これからは毎日ブルース・リー主演映画「燃えよドラゴン」のテーマ曲を聞いてトレーニングをしましょう。

●点の高い順に、E→AB→C→Dと並ぶ人

 自分や他人に対して肯定的で民主的な人物。人間関係を築くのがたいへん上手なので、チームのまとめ役としては最適です。しかしインパクトに欠けるので、これからはピンクのジャージで練習するとよいでしょう。

●Cだけが極端に低い人

 真面目で努力家。人の意見によく耳を貸し、面倒みもよくて仲間からの信頼も厚い。こういう人がよくキャプテンをしています。きちんと仕事ができるタイプですが、責任感が強すぎて自分のことを犠牲にしがちです。「だまってわしについてこんかいっ!」というくらいの、わがままさがあってもよいでしょう。

●A・B・Dの点が高く、C・Eが極端に低い人

 それほど社交的ではありませんが、スポーツ選手としては向上心があって一人で黙々と取り組むタイプ。しかし自分に対して否定的なので、失敗をすると自分を必要以上に責めることも多いかもしれません。自分を痛めつけて快感を覚える前に、もう少し楽な生き方をしましょう。「どうせやるなら楽しんだ方が勝ち」というスポーツ観でやっていくとよい結果が残せます。 

●A〜Eの点がすべて同じくらいで6点以下の人

 この占いにおいては、実は一番まともな性格なのかもしれません。全体的にバランスのとれた人物です。ちょっとパワー不足なところがあるので、喜怒哀楽をもっと表面に出していけば表現力が豊かになり特に芸術面での活躍が期待できるでしょう。スポーツ面では、周りがついて来れないほどのハイテンションでいると意外な実力が発揮されます。

 

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 いかがでしたか?私の方は、いかにもっともらしいことを書くかでかなり苦労しました。どんな結果が出ても、本当にいいかげんなものなので気にしないでくださいね。ふっと鼻で笑ってもらえれば、それで満足です。

 

 

 

 

NO.24 ちょっとした工夫(2001.3.31)

 今回は大会前なのであまり考えていませんでした。簡単な小ネタ集「ちょっとした工夫」です。心・技・体でまとめました。

1.「タッチプレーの時に」

 プロ野球や高校野球でクロスプレーの時、タッチをした後に野手がグラブを上げて審判にタッチしたことをアピールしますが、みなさんはこの動作をしていますか? 私は捕手なのでよくクロスプレーがあります。その時は必ずと言っていいほど、グラブを審判の方に見せて大げさにタッチしたことをアピールします。ボールを落とさずにちゃんとタッチしたぞ、ということ審判にアピールするための小さなプレーですが、アウトかセーフか審判が迷ってしまうようなプレーではこのちょっとしたアピールが有効なはずです。クロスプレーでタイミングが微妙なときや十分な体勢でタッチできなかったときでも、「タッチしたぞ!」とグラブをあげて審判にアピールすることでアウトになることも多いのではないでしょうか。ファーストへのけん制、セカンドへのけん制、ホーム上でのクロスプレー、セカンド盗塁を刺すときのクロスプレー、ランダンプレーなどタッチプレーは野球の中でも必須のプレーです。練習というより、ちょっとした心がけで出来るプレーなので一度意識してやってみてください。でもあまり長い間アピールしているとその間に他のランナーが進塁してしまうので気をつけてください。

2.「前向きな目標」

 試合を前に、何か1つ目標を立てなさいと言われたとき、あなたはどんな目標が思い浮かびますか? 「今度の試合は四球をださないようにしよう」「三振だけはしないよう心がけよう」「悪送球だけはやめよう」「エラーはしないようにしよう」。このように目標の中に否定的な言葉は入っていませんか?

 人はやってはいけないと思えば思うほど、そのことを意識してしまいます。「悪送球だけはしないでおこう」と考えれば考えるほど「悪送球」というイメージが頭の中に強く残り、結果的に悪送球をしてしまうことも多いのです。

 目標設定で大切なのは、「何をしたくないか」ではなく「何をしたいのか」なのだそうです。「四球を出さないようにしよう」ではなく「1球目からストライクをどんどん入れていこう」とか、「悪送球だけはしないでおこう」ではなく「送球の時に自分の思い切りの良さを出そう」といった前向きな目標の方が良い結果を残せます。起きて欲しいシーンを思い描くことで、自然と体がそのように動いてくれるはずです。ちょっとした気持ちの切り替えで出来ることなので、これも興味があれば試してください。

3.「運動の2時間前にヨーグルト?」 

 さて最後は栄養学講座。うちのチームの「体育バカ」を捕まえて聞いたところ、運動2時間前にヨーグルトやピーナッツ、パンなどを食べるといいそうです。特にハードな運動の前にはヨーグルトがおすすめ。でもなぜそうなのかは教えてくれませんでした。きっと忘れたんでしょうね。運動中は血流をよくするために、とりあえず水分補給をすることが大切です。スポーツドリンクを水で薄めたものがいいそうです。市販のものは濃すぎて体内に吸収されにくいので、水で半分くらい薄めるといいとか。運動後は糖質とタンパク質をとって消費したエネルギーと疲労した筋肉を回復させることが大切です。特に運動後30分以内にタンパク質をとれば筋肉になるそうです。ダイエット中の人は運動後30分以内に、ここぞとばかりに肉を食べてください。何やら怪しい情報ばかりですが、体育科出身の人間が言っていたことなのでたぶん大丈夫でしょう。勇気のある人はチャレンジしてみてください。

 

 

 

NO.25 知られざる法則5「完全捕球」(2001.4.28)

 今回は試合でよく見かけるシーンをもとに、野球の知られざるルールについて調べてきました。というより、去年の関西連盟審判講習会で教えてもらったことがほとんどです。記憶が薄れる前にここに書いておきます。

完全捕球

 ごくまれですが、野手がフライをグラブではなく手や胸で捕球することがあります。どちらも地面にボールが接触していないのでアウトではないかと思いますが、この場合はちょっとややこしいルールです。そもそもキャッチ(捕球)の定義は空中にあるボール(まだ地面やフェンスに接触していないボール)を「手」または「グラブ」でしっかりと受け止めてつかむことをいうそうです。ですからこの場合は、手で捕ってしっかりボールを保持しているときはアウトなんだそうです。しかし胸で捕ってしまった場合は、完全捕球ではないのでその時点ではまだアウトにはなりません。手に持ち替えたりグラブに入れなおして捕球が確認できた時点でアウトになるそうです。…だったと思います。たぶん。

 ちなみに帽子やユニフォームのポケットで捕ったりしたら、フェア扱いになるので気をつけて下さい。

【手でキャッチした場合】

 【胸・腹・顔などでキャッチした場合】

                          

問題

 ショートが内野ゴロのボールをファーストに送球しましたが、ワンバウンド送球になりファーストは何とかボールを止めましたがグラブではなく胸でキャッチしました。この場合、走者はアウトになるのでしょうか。

 

 

答え

 ここまでの話の流れからいくと読めてしまいますが、この場合走者はセーフになります。せっかくファーストが体でボールをとめたのですが、胸で捕るのは完全捕球ではないのでセーフになります。ここではファーストは手またはグラブに確実にボールを保持して、その身体を塁に触れなければアウトにはなりません。ですから胸でうけた場合、ボールをグラブに入れなおすか手に持ちかえなければなりません。ちゃんと捕球したかどうかはわかりづらいので審判泣かせのプレーですが、けっこうよくあるので気をつけて下さい。

↓ボールを手またはグラブでしっかり持ってベースに触れること

 

 

 完全捕球については「振り逃げ」のところでも少し取り上げたので、よければまた見ておいてください。このコーナーでルールについて取り上げているわりには、実際の試合になると忘れてしまったりします。一生懸命作ってるのにさっぱり身に付いていないのが悲しいです。頭悪いんかなー?

 

  

 

 

NO.26 筋肉痛(2001.5.15)

 今回は筋肉痛についてです。練習や試合の翌日はたいてい筋肉痛で苦しんでいますが、みなさんはいかがでしょう? にっくき筋肉痛の正体をほんの少しだけ解き明かしてみました。

 

筋肉痛はなぜ起こる?

 筋肉痛は筋肉に強い負荷がかかったときに発生します。しかしこの筋肉痛の「痛み」がおこるメカニズムについてははっきり解明されておらず、たくさんの仮説があるそうです。その中でも有力な説をいくつか紹介しましょう。

【乳酸説】

 まず、あなたが通販で買った5kgのダンベルを100回もち上げたとします。このとき筋肉ではエネルギーが使われ、それと同時にエネルギーの燃えカスである老廃物もつくられます。この老廃物が「乳酸」といわれるものです。普段は血液やリンパ球が筋肉にたまった乳酸を回収して肝臓に運び分解しますが、あまりにたくさん乳酸ができてしまうと回収しきれずに筋肉に残ります。これが筋肉痛の原因といわれてきました。

 ところが最近、乳酸は筋肉痛の「痛み」とは直接関係ないことがわかってきたそうです。運動後に生じる乳酸は1時間くらいで回収されてしまい、翌日や翌々日に筋肉痛が生じたときにはもう乳酸は筋肉に存在していないそうです。つまり乳酸が残っていないのに痛みを感じるわけですから、乳酸が筋肉痛の「痛み」の原因ではないということになります。

 

【筋損傷説】

 いま一番有力な説がこれです。筋肉を使うことで筋繊維や結合組織に負担がかかり、それらの筋肉組織に非常に微細な損傷をたくさん与えてしまいます。細かく傷ついた筋肉や腱が炎症を起こすことによって痛みを生じる、これが筋肉痛なのではないかといわれています。

 

 つまり、乳酸は運動中もしくは運動直後の筋肉疲労に関係していますが、運動をした翌日や翌々日におこる筋肉痛とは関係がないようです。そして今のところ、筋肉が細かく傷つくことでおこる炎症が筋肉痛の原因だと考えられています。それでは筋肉痛はなぜ、遅れてやってくるのでしょうか?そのへんのことも少しだけ調べました。

 

なぜ筋肉痛は遅れてやってくるのか?

 運動をした翌日や数日後にかけて生じる筋肉痛を「遅発性筋肉痛」といいます。筋肉痛が遅れてやってくる理由ですが、これまたはっきり解明されていないようです。体育の教師がよく「筋肉痛は筋肉を治しているときに起きるんやで」といってましたが、これには次のような説があるそうです。筋肉痛は筋肉組織が細かく傷つくことでおこりますが、筋肉組織の損傷ものものが炎症を引き起こしているのではなく、傷ついた筋肉を修復する過程で炎症がおこっているのではないかということらしいです。だから筋肉痛は運動をした翌日などに遅れてやってくるのです。筋肉痛の痛みが出る翌日や数日後というのは、ちょうど筋肉の修復期にあたるのではないかと考えられるわけですね。よく歳をとると筋肉痛が2日後にやってくるといいますが、これは修復に時間がかかるために筋肉痛が遅れて生じるのかもしれません。でも、本当に歳をとるほど筋肉痛は遅くやってくるのでしょうか?

 

歳をとるほど筋肉痛は遅くやってくる?

 加齢とともに筋肉が衰えてくると、運動で筋肉がうけるダメージも大きいようです。その上、歳をとることで血液循環が悪くなり筋肉の修復が遅くなるために、筋肉痛も遅れて出るのではないかということらしいです。また一方では、加齢と筋肉痛は関係がなく、きつい運動をすると激しい筋肉痛が早く出て、それほどきつくない運動をしたときは軽い筋肉痛が遅く出てくるという説もあるそうです。

 結局のところ、詳しいことはよくわかりませんでした。確かに、歳をとるほど筋肉痛が出るのも治るのも遅くなってきたような気がします。でも私の場合は、筋肉痛が早く出たり遅く出たりと一定ではないので、おそらくは運動の強度が関係しているのではないかと思います。

 

対処法、予防法

 それでは最後に筋肉痛の対処法と予防法です。

●筋肉痛になったら…

 筋肉痛を治すには一般的に暖めると早く治るといわれています。暖めることで血液の循環を促進し、筋肉組織を修復する働きを早めるのだそうです。お風呂に入ったり、マッサージストレッチをしたりすると血行がよくなるので効果的です。また、「筋肉痛で痛いからといって動かないよりも、動かして治す!」という話もよく聞きますが、これは軽い運動をすることで血液循環がよくなるため暖めるのと同じ効果があるそうです。ただし、あまりに激しい筋肉痛の時はちゃんと休息することも必要なようです。

 大切なことは筋肉痛の症状と、筋肉断裂や肉離れなどのケガの症状とをきちんと見分けることです。肉離れなど、筋肉の損傷が激しく、強い痛みを伴う場合は暖めると逆効果です。炎症を起こしている部分が暖めて血液循環がよくなることでさらに炎症を起こしてはれてしまい、痛みも激しくなります。運動後に強い痛みを感じたときは、暖めるより冷やした方がいいみたいですね。投手の肩など酷使した部分なども炎症を起こしているので、試合の直後は20分ほど冷やした方がいいようです。

 少し話がずれますが、筋肉痛には「酢」が効くという噂を聞いて試したことがあります。『乳酸がたまると筋肉が酸性になるので、酢を飲んで中和分解させると筋肉痛はやわらぐ』という理屈なんでしょうが、乳酸が筋肉痛の原因ではないようなので結局は見当違いの治療法でした。しかし実際、酢やレモンなどは疲労を取り除く効果があるようです。疲れをとるという意味では間違った方法ではないかもしれません。レモンのハチミツ漬けというのは運動後の疲れにかなり効くらしいですよ。

 

●筋肉痛にならないために…

 十分なウォーミングアップとクールダウンをしておけば、筋肉痛が軽減するそうです。クールダウンは一度体を軽いジョギングなどで温めてから、よく使った部位のストレッチをする方がいいようです。試合の後の忙しいときはクールダウンをいい加減にしてしまったり忘れてしまったりしますが、面倒くさがらずにちゃんと習慣づけておいた方がいいかもしれません。筋肉痛の軽減だけでなく、故障の予防にもつながると思います。

  

 筋肉痛を調べた結果、「いまいちよくわからない」ということがわかっただけでした。あまり難しい話題には首を突っ込まない方がいいみたいです。次回は普通の野球ネタに戻そうかと思います。

 

 

 

NO.27 タッチプレー その1「ベースにタッチ」(2001.6.10)

 お待たせしました、野球ネタです。今回と次回の2つに分けて「タッチプレー」について取りあげたいと思います。ここではタッチをするときの注意点ということになると思います。といっても、いつものように技術的なことはあまりよくわからないので、怪しみながら読んで下さい。

ベースにタッチ

 盗塁、けん制、ホームでのクロスプレーとタッチプレーは野球でも必須のプレーですが、これがなかなか難しいプレーだと思います。

ここでは例に盗塁のランナーをタッチアウトにするという場面を考えましょう。ランナーがベースに滑り込んでくるとき、思わず上から上体(胸や腹)にタッチしてしまうことがありますが、これは図1のように足が先にベースについてしまい、タイミングではアウトでも実際はセーフになることがあります。上体というのは目標物としては大きいですし、滑り込んでくる足に蹴られることもないので確かにタッチしやすいのですが、セーフになってしまうことも多いようです。

 じゃあ、どこにタッチすればいいのかとなると、やはり「足」(ヘッドスライディングの時は手)になるのでしょうか。足にタッチすると言うよりも、むしろ「ベースにタッチする」というと言う方が近いかも知れません。正確にはベースと滑り込んでくるランナーの足(あるいは手)の間にグラブを置くということです(図2↓)。キャッチャーからの送球を捕ったあと、グラブをそのままベースの横におろしてグラブの背でランナーの足を払うようにタッチします。そしてそのあとは、グラブを上にあげて審判にアウトをアピールすることも忘れずにして下さい。

 

このプレーがイメージしにくければ、一度プロ野球中継などでタッチプレーをチェックしてみて下さい。盗塁のランナーを刺すときなど、内野手はタッチの瞬間やみくもにグラブをランナーに押しつけるのではなく、グラブをすっとベースの横に置く動作をしています。これが一番ムダのない有効なタッチの仕方なのだと思います。

 この「ベースにタッチ」という方法なら、タッチプレーの時にランナーにどれだけ回り込まれても大丈夫です。ランナーは回り込んでも結局はベースにつかなくてはならないので、野手はあわてずにベース上で待っていればランナーの方からベースに近づいてきてくれます。逆にランナーの体にタッチしようと追いかけてしまうと、うまく回り込まれてセーフになる確率が高くなります。

 

 こういうプレーは、ちょっとした心がけで身についていくものだと思うので、ぜひ一度お試しあれ。ただし、ランナーがまだ遠くにいるのにベースの横にグラブを置いて待っていても、前の塁に戻られてしまうだけなのでその辺は臨機応変に対処して下さい。また、めったにないことですが、ベースの横にグラブを持っていったのに、ランナーがそのグラブの上をまたいでベースを踏んだのでセーフになったということもありました。タッチプレーはタッチしないとアウトにならないので気をつけて下さい。

 

 

 

 ここではセカンド盗塁のことを例に出しましたが、けん制の時のタッチやホーム上のクロスプレーでも同じです。私もランナーの上体にタッチして、アウトになるものをセーフにしたことが数え切れないほどあります。激しいスライディングで滑り込んでくるランナーにタッチするのはたいへん勇気のいるプレーだと思います。しかも送球されるボールに合わせてベースに入るわけですから、そうとうな技術力が要求されますが、これはまた内野手の腕の見せ所のひとつではないでしょうか。

 さて、次回は「タッチプレーその2」です。ホームベース上でのクロスプレーを題材にいろいろ考えてみました。

 

 

 

NO.28 タッチプレー その2「前に出ない」(2001.7.10)

 パソコン復活により、ようやく更新できました。今回はタッチプレーの続きですね。ホームベース上のクロスプレーを例にとって、いろいろ考えていきたいと思います。

前に出ない

 私もよくやってしまうのですが、クロスプレーの時に、少しでも早くボールをキャッチしてランナーにタッチしたいためにベースより少し前に出てしまうことがあります。今回はその話です。

 野球の試合で、ボールは充分届くのに野手がベースの前に出て捕球したためにタッチが遅れてセーフになったというシーンを見かけることがあります。ランナーはベースの上にやってくるわけですから、たとえばホームベース上のタッチプレーでは捕手はベースの上で待っていればよいのです。ところがボールを早く捕りたい一心で気が焦って前へ出てしまうことが多いようです(図1)。

 その結果、前へ出た分ベースの位置から離れてしまい、ランナーの走塁を簡単にさせてしまっているのです。タッチもベースから離れているとやりにくいものです。ホームベース上のクロスプレーでよく追いタッチを見かけますが、これは捕球の時に捕手が前に飛び出してしまった結果のプレーであることも多いのです(図2)。私はそんなことやってないよ、と思っている人も一度ビデオで試合中の自分の姿を撮ってみて下さい。意外と前に出て捕っていたり、腕や上体をのばして捕球し送球の威力を殺していることが自分が思っている以上にたくさんあるかもしれません。

 

 

 もちろん、送球が短いときや大きく逸れてしまった場合は前へ出たり横に動いたりせざるを得ませんが、そうでないとき(送球が充分ベースに届くとき)はベース上で返球を待つことが理想的だと思います。捕手がベース上でガッチリ構えていると走塁もしにくいですよね。また、捕球の時も腕を伸ばして捕るのではなく、出来る限り体に近いところ、つまりベースに近いところで捕りそのままタッチできるようにするのがよい形なんだそうです。

 これらのことを逆に言えば、送球においては、いかに「ベース上」に投げることが大切かわかると思います。「ベース上」といっても厳密にいえば内側(ランナーが走ってくる方)の高さ30センチくらいの所に投げるのがベストだそうです。そこに投げれば、ランナーの方から勝手に滑り込んできてタッチアウトになるわけです。ワンバウンドであれノーバウンドであれ、低くて正確な送球をピンポイントで「そこ」へ投げられる、これがタッチプレーにおける送球の極意でしょう。

 

 タッチプレーの時はよく「ベースをまたいで立て」と教えられましたが、それはベース上で送球を捕ってタッチしろということなんですね。当たり前のことなんですが、これがなかなかできません。いまだに捕球の際には、つい気が焦って前へ出てしまうことがあります。しかし「ベースの上で捕球」というのは特別な練習をしなくても、ちょっとした意識付けで出来ることだと思います。私のように悪い癖のある人は練習の時に意識してみて下さい。ただし、送球が来ないうちにホームベース上に立ったり過剰なブロックをすると走塁妨害になります。ランナーの走路を確保しながらベースを守らなければならないのでちょっと難しい気もしますが、それもキャッチャーの腕の見せ所でしょう。今回はホームベース上のタッチプレーを取りあげましたが、もちろん内野手のタッチプレーでも同じことです。一度捕球の時の自分の姿を確認してみるのもいいのではないでしょうか。

 

 『ベースの上で送球を捕る』

 

 

 

  

 

NO.29 夏場の水分補給(2001.7.28)

 一昔前、夏場の練習ではほとんど水を飲ませてもらえませんでした。1時間や2時間くらいは水を飲めなかったことなんて普通でしたよね。「水を飲むとスタミナがなくなる」「水を飲まないことで精神力を鍛える」など、無茶苦茶な理論や根性論が大手を振って歩いていたわけです。今では、水分補給の重要さが認識されていますので、熱中症にかかって倒れるということも少なくなってきたと思います。そんなわけで今回は夏場の練習と水分補給について、より詳しく調べてみました。夏の練習の参考にしていただければと思います。長編です。

汗について

 夏場の練習ではたくさん汗が出ると思いますが、この汗は体温調節の役割をしています。汗は蒸発するときの気化熱を利用して体を冷やす働きがあるのです。ところが、練習中や試合中に水分補給が不足すると汗がかけず、熱が体内にこもってしまい、発汗による体温調節がうまくいかなくなります。そしてその結果熱中症にかかり、救急車で病院に運ばれるというケースも少なくありません。夏場の練習では適切な水分補給が大切になってきます。

●補 足

 汗についてもう少し補足しておきます。高温多湿という日本の夏独特の気候は、普通にしていても熱が放出されにくいといわれています。気温が高い上に湿度も高いと汗が肌にベタベタとまとわりついて蒸発しないということがよくあります。これでは汗による冷却機能がうまく働かず体温が上昇してしまいます。このように汗そのものに対しても以下のような対策が必要です。

1

休憩時間に頭や体に水をかぶる。あるいは水や氷で熱のこもりやすい所(首、頸動脈、脇の下、足のつけ根)を冷やす。

2

ウェアを着替える。

3

タオルで汗を拭き取る。

 

 

水分の取り方

 効率よく水分を補給するには次のような点に気をつける必要があります。

▼運動前 → 30分くらい前に250〜500mlの水分を取る。

▼運動中 

  • 飲むタイミング:15分〜20分ごとに水分補給
  • 飲む量:1度に100〜200ml(コップ一杯)くらいが適量
  • 適温:5〜15度の冷たい水を飲む
  • 成分:スポーツドリンクは薄めて飲む
  • 個人差について把握する

▼運動後→ 一度に多量の水を飲まない。

 

■運動前の水分補給について

 のどが渇いていなくても250〜500mlの水分を練習や試合の始まる30分前に取りましょう。250〜500mlというのは、個人差やその日の環境(気温・湿度)があるため、それに応じて量も変わるからです。あくまで目安として下さい。だいたいペットボトル1本くらいですね。といっても、人間が一度に吸収できる量は100〜200mlくらいなので、練習前30分くらいから500mlくらいの水分を数回に分けて摂取しなさい、ということなのだそうです。

 

■練習中の水分補給について

 一言でいえば、「15〜20分おきに100〜200mlのできるだけ冷たい水(薄めたスポーツドリンク)を飲む」ということです。実際うちのチームの練習で試してみたところ、私の場合はかなり体が楽に動き、集中力も続きました。やはり効果はあるようです。ここでは水分補給のタイミングや飲む量などについてそれぞれまとめてみましたので、参考にして下さい。

 

飲むタイミング

 15〜20分ごとに水分を補給することが理想です。ただし、練習メニューや試合の状況によっては15〜20分おきに水分を摂取できないこともあります。ですから、せめて練習のときだけでも水分を取れる環境にした方がいいかもしれません。少なくとも30分に1度は水分を補給するように心がけて下さい。

    

注意点

 いつ水分を取るかというタイミングですが、『のどの渇いたとき』という自分の感覚に頼ってはいけません。『のどが渇いたぞ』という信号が脳から出されたときには、すでに相当の量の水分が失われているそうです。のどが渇いたな、と思ったときにはすでに脱水状態なのです。渇いたと感じる前に、こまめに水分を補給して下さい。

  

飲 む 量

 先述したように、個人差はありますが、1度に吸収できる水分量が100〜200mlなので、1回にコップ一杯くらいの水分を取って下さい。少ないように思いますが、こまめに取っているとそうでもない量なのかも知れません。量は個人差があると思いますので、これまたひとつの目安と考えて下さい。要するに一気にたくさん飲んでも吸収されないぞ、ということですね。

     

注意点

 運動しているときは胃腸は休憩状態にあるため、この時に水をたくさん飲むと、胃に水分が吸収されずに長くたまり、おなかがタポタポして動きが悪くなったり脇腹が痛くなったりします。がぶ飲みは運動機能を低下させるだけです。のどの渇きを取るには一度口をゆすいでから次の水を飲むとよいそうなので、くれぐれも飲み過ぎないようにして下さい。

 

適   温

 吸収率の問題なのですが、温度が5〜15度くらいの冷たい飲み物は吸収されるのも早いそうです。また冷水による体内の冷却効果によって体温が下がります。ゆえになるべく冷たい水かスポーツドリンクを飲むのが効率的なようです。

  

成   分

 では、具体的にどんなものを飲んだらよいかということになりますが、基本的に「水」でよいそうです。ただ、脱水状態の時には発汗によってミネラル分も失われているため、ナトリウムなどのミネラルを若干含んだスポーツドリンクを飲むのもよいそうです。また脳のエネルギー源となるブドウ糖も脱水の回復に効果があるそうです。若干のミネラルと糖分を含んだスポーツドリンクを利用して下さい。ただし市販のスポーツドリンクは水で薄めて飲んで下さい。

     

注意点

 糖濃度が高い(6%くらい)市販のスポーツドリンクは、そのままで飲むと吸収されにくいので胃にたまってしまいます。一般に糖分2.5〜3%が一番吸収されやすいといわれています。市販のスポーツドリンクは水で2倍に薄めておいて下さい。清涼飲料水も糖分が多いので控えて下さい。

  

個 人 差

 発汗には個人差があるので自分にあった水分補給を見つけることが大切です。それにはまず、自分が練習でどのくらい汗をかいているのか調べてみて下さい。練習前と練習後で体重を計り、その差が失った水分の量になります(短時間に減った体重は発汗によるもので、体脂肪の変化ではありません)。運動前後での体重の減少が、全体重の3%以上(例:体重60kgの人で1.8kg、50kgの人で1.5kg減った場合)の人は、頻繁に水分を補給する必要があります。体重減少は2%以内におさめるのがよいそうです。

   

■練習後の水分補給について

 運動後に一度に多量の水を飲むと、胃がふくれて食欲が低下するので注意して下さい。胃に負担のかからない量をゆっくり飲むことで体温回復が早くなるそうです。

 

 

練習と水分補給

 水分補給が大切なことはわかっていても練習のメニューによっては15分〜20分おきに水分が取れないことも多いと思います。こういう場合はチームそれぞれで工夫するしかないのかもしれません。例えば、ノックやフリーバッティングの時には、じゃまにならなくてすぐに取りに行ける場所にペットボトルや水筒を置いたりするということでしょうか。何よりも、いつでも水を飲めるような雰囲気と時間的な余裕のある環境が必要なのだそうです。そして、水分補給の知識と重要性を選手個人個人がちゃんと知っておくことも大切です。また、この他に指導者や管理者が強制的に飲水を選手に義務づけるという方法もあります。この場合、初めから飲水の時間や練習メニューを設定しておくという形になります。今年も猛暑。これからは指導者をはじめ選手それぞれがある程度水分補給に関して知識を持つことも必要になってくるかもしれません。

 

 

 今まで水分の取り方など気にせずに、のどが渇いたらその時に飲んでいましたが、水分補給にもいろいろ効率的な方法があるようです。やり方ひとつ間違えば、夏の練習はたいへんな事故につながったりします。熱中症では、ひどいときに死亡することもあります。「水を飲まずに根性をつける」などという精神論で命を落としていてはシャレになりません。これからいよいよ暑くなってきます。練習にはくれぐれも気を使って下さい。以前「熱中症」を取りあげたので、よければそのへんも参考にして下さい。 

 

参考文献:TOUCHDOWN PRO7月増刊号PENTA(タッチダウン株式会社発行、World Sports Newyork Inc.Japan編)、「熱中症予防ガイドブック」(財団法人日本体育協会編)

 

 

 

 

NO.30 オヤジ度チェック(2001.8.31)

 今回は少し野球ネタから離れましょう。我がチームでは「おっさん」とか「オヤジ」とかいう不名誉なあだ名をつけられている私は、このたびその「オヤジの行動」を調査し、オヤジ度チェックを作ってみました。これで私が「おっさん」でないということを証明できるはずです。みなさんもぜひお試し下さい。

 

■オヤジ度チェック

 それぞれの質問項目に対して「いつもする」「時々する」「しない」のいずれかに○をつけて下さい。

 

 

質 問
いつも
時々
しない
1

 飲みに行ったらまず1杯目は生中(ビール)を注文する

 

 

 

2

 喫茶店のおしぼりで顔をふく

 

 

 

3

 仕事と野球をしているとき以外はパチンコ屋に発生している

 

 

 

4

 チームメイトにセクハラしている

 

 

  

5

 もちろん寒いギャグを言う

 

 

  

6

 練習時そして練習後もタオルを首に巻いている(しかも粗品でもらったタオル)

 

 

  

7

 朝は栄養ドリンク一気飲み

 

  

  

8

 家にいるときはジャージ(あるいはスウェット)にオヤジサンダルだ

 

 

  

9

 5本指くつしたを持っている

 

 

  

10

 最近腹が出てきてユニフォームのベルトの位置がヘソよりかなり下だ

 

 

 

11

 練習の時には必ずスポーツ新聞か競馬新聞を持っている

 

  

    

12

 朝、歯を磨いていたらオエッとなる

 

  

  

13

 酔うと若者に説教する

 

 

 

14

 他人から「オヤジ」または「おっさん」と呼ばれている

 

  

 

 

■診 断

 つけ終わったら「いつもする」を2点、「時々する」を1点、「しない」を0点として合計点を出して下さい。

合計が0〜7点

 まだまだ自分は安全圏と思っていませんか?かたくなにオヤジ行動を拒絶している人ほど一度そのオヤジ体験をしてしまうと、のめり込んでしまう傾向にあるようです(実話です)。「2001年度版・傾向と対策」を買って万事に備えて下さい。

合計が8〜18点

 この程度で「おっさん」や「オヤジ」を名のってはいけません。まだまだ薄いですよ。そもそも、あなたは「ここまで出来れば充分だ」「私はこれで精一杯」と自分の中に限界のラインを引いてしまっていませんか?そしてそのラインの手前で満足していませんか?あなたがもう1ランク上にあがるには、自分自身でその限界ラインを越えなければなりません。越えてこそ真のオヤジになれるのです。がんばれ!

合計が19〜28点

 もう何も語ることはありません。人間を超越してしまった存在、正真正銘の「オヤジ」です。ここまでくれば貴重な生き物なので周りの人は外敵から保護しましょう。

 

 いかがでしたか。私の思うオヤジの特性とは「妙な開き直りがある」「見てくれよりも合理性」「賭事にこじんまりした夢を託す」「日常生活から脱却したい」「コミュニケーションの取り方が不器用」というところでしょうか。しかし分析してみると、誰にも相手にされなくなって、恥も外聞も捨て自分のやりたいことだけをするしかなくなったという悲しい実像が見えてきそうです。まぁ、何にしろ変に着飾らないでいい分、「オヤジ」や「おっさん」でいることは楽ですね。みんなはそういうところにひかれてオヤジ化していくのでしょう。もう少し「オヤジ」について追求してみたかったのですが、オヤジの行動学を詳しく研究している文献なんてないですからね。興味は尽きないですが、今回はこれくらいにしておきます。

 

 

■某オヤジ大先生より一言

1.『飲みに行ったらまず1杯目は生中(ビール)を注文する』 →基本です。

2.『喫茶店のおしぼりで顔をふく』 →顔どころか首や脇までふくあなた。それは「オヤジ」を越えた生き物です。

3.『仕事と野球をしているとき以外はパチンコ屋に発生している』 →生活費を稼ぎましょう。

4.『チームメイトにセクハラしている』 →訴えられなさい。

5.『もちろん寒いギャグを言う』 →たまにウケるとショックです。

6.『練習時そして練習後もタオルを首に巻いている(しかも粗品でもらったタオル)』 →粗品タオルは町内会モノが最高です。

7.『朝は栄養ドリンク一気飲み』 →こだわります。

8.『家にいるときはジャージ(あるいはスウェット)にオヤジサンダルだ』 →この格好でコンビニへ行きましょう。

9.『5本指くつしたを持っている』 →水虫には木酢液がききます。

10.『最近腹が出てきてユニフォームのベルトの位置がヘソよりかなり下だ』 →野球は絶対太ります。

11.『練習の時には必ずスポーツ新聞か競馬新聞を持っている』 →地方競馬、競輪、競艇、子豚レースにも手を出しましょう。

12.『朝、歯を磨いていたらオエッとなる』 →最終段階です。

13.『酔うと若者に説教する』 →つかまっても深く聞き入ってはいけません。

14.『他人から「オヤジ」または「おっさん」と呼ばれている』 →素晴らしい称号です。誇りに思って下さい。