縮刷版2023年1月上旬号


【1月10日】 新年になったと思ったらもう10日も過ぎていた。年賀状への返信も出せないままずっと取り組んで来た事業報告書を冊子でだいたい50ページ分、原稿用紙だと70枚から80枚分は書いていたのをどうにかこうにかフォーマットに落とし込んで初稿の形に整え、所定のフォルダにアップして連絡したのがどうやら届いたみたいで、これで1年をかけて取り組んで来た仕事の第一関門をどうにかこうにかクリアできた。

 去年は締切当日の朝から大慌てで締切直前までバタバタしていたけれど、今年はそうしたこともなく静かに連絡を待っていたので気ぜわしさはなかったものの、それでもひとつ安心といったところでこれでぐっすり眠れるかというとそうもいかず、昼過ぎからインタビューの仕事があったので用意をして家を出てとりあえず大手町へと行ってリトル小岩井で今年最初のイタリアンを平らげる。午前10時過ぎでもちょこちょこと人が入ってくるところが面白い。大手町だなんて企業しかない場所でも10時に喫茶店替わりにしけ込んでくるサラリーマンがいるのかな。謎めく。

 大手町ビルのスターバックスで時間を潰そうと思ったものの、人がいっぱいだったので地下鉄で神宮外苑へと回ってそこにあるVELOCHEでしこしこと原稿書き。去年に取材したところの記事をいいかげんに書かないとヤバいので至急仕上げようと思ったものの、大きな仕事の後だけに気も抜けたのかなかなか文章がまとまらない。あと花粉でも待っているのか鼻水も出て気が散ったので、数百字をどうにかこうにかしあげてそして外に出たら、あれは都立青山高校あたりの生徒がゾロゾロと歩いてきたのでまだ昼前でもう終わりかと訝ったものの、そういう学年もあるのかもしれない。自分だって高校3年の3学期なんてろくすっぽ学校に行ってなかったからなあ。

 そんな神宮外苑でバレエ音楽についてあれやこれや取材。いずれ記事になるでしょう。30分をテンション上げて喋った反動が出て気力もグッと萎えてしまったのでせっかく出た都心部で映画館とかに回ったりはせず、買い物にも寄らずにそのままとって返して西船橋の図書館で3時間ばかり原稿書き。やっぱり気力が載らなかったけれどそれでもどうにか半分くらいまでは整えて明日へと回す。何か新刊で面白いものはないかと見たけれど、ちょっと前から新刊台に並ぶ本の冊数が減ってきているような印象。気のせいだと良いけれど、予算とか減らされていたらちょっと残念。鞄が重いのでとくに何も借りずに図書館を出る。

 あまりに寒いので暖かい夕ご飯でもと松屋でカルボナーラ風チキンを食べる。クリーム漬けのチキンに玉子の黄味だけをかけてかき混ぜてカルボナーラ風にして食べる定食で、ゴロゴロチキンと同じカタマリのチキンが一杯入ってて食べではあったし味も悪くはなかった。でも太りそう。ソースだけでご飯何杯でもいけそうだなあ。サラダがつかないのは最近の傾向か。全体に値段が高くなっているような気がするのはご時世か。安く食べたくてもずっと通っていた立ち食いそば屋の梅もとも閉店してしまって。安く食べられる店がどんどんと減っているのだった。これは稼がないといずれ飢え死にするかも。がんばろう。

 そういえば将棋の王将戦があって第1局は藤井聡太王将が挑戦者の羽生善治九段を下してまず1勝。4勝でタイトル防衛となるからあと3つってことだけれど、次は先手番になる羽生九段がいったいどんな技を繰り出してくるかに既に興味が移っている。まさか同じ相手に4連敗はしないだろうから、その勝ち方が対藤井五冠の策として広まることもあるのかな。そんな将棋界ではC級1組で日浦市郎八段がマスクを鼻まで上げていないことを咎められて反則負けに。かつて羽生キラーとも呼ばれた俊英が今や56歳というのも驚きだけれど、そういうところで“厄介”な人になっていたのもいろいろと考えさせられる。ハッシーも妙なことになっているしなあ。そんな中で未だタイトル戦に顔を出す羽生九段の凄みを改めて感じた次第。


【1月9日】 ネットでの配信が1日遅れとなった「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の第12話をAmazonPrimeVideo経由のdアニメストアで見てなるほどこれは誰もが驚くと理解。普通のパートでもグエルくんが父親の乗ったモビルスーツが闇雲に攻撃してくるものだから仕方がなく撃退したらそこに父親が乗っていたとようやく気づいて愕然としたり、ミオリネが父親と出会って反抗期的な態度を見せつつも怪我をした父親を気遣って生き延びさせようとしたりする場面があって、ようやく人の生き死にといったものが色濃く出て来てガンダムらしくなって来た。

 それは最初の「機動戦士ガンダム」の頃からガルマ・ザビにリュウ・ホセイにマチルダ・アジャンにミハル・ラトキエにスレッガー・ロウといったメインどころが次々にいなくなって”皆殺しの富野”の面目躍如といったところを見せていたのと重なってきたってことで、それに比べればまだメインどころでは4号くんがいなくなった程度だっただけの「水星の魔女」はまだまだ甘いといった認識も出ていたラスト、エンディングが流れたその後でスレッタがミオリネを助けようとしてテロリストをぱっちんしてしまった場面で、過去のガンダムとはちょっと違ったシチュエーションが発生した。

 どちらかといえば戦場で死ぬべくして死んで行く人たちを悲しみあるいは見送りつつ僕たちは生きるといったニュアンスが過去にはあり、また殺すにしてもこれは戦争なんだといった理由をそれぞれに与えて苦渋の先に納得させる展開がちゃんとあったけれど、「水星の魔女」の場合はなるほどそうせざるを得ない状況であっても、そうしてしまうことへの心理がどこか妙だといったニュアンスを醸し出してキャラクターへの違和感を覚えさせ、そして物語全体の寄って立つ土台そのものを未だにフワフワとしたものにしてしまっている。

 仮に善悪めいたものを想定してその戦いといった二元論があったとして、第三精力的な存在を混ぜて敵とか味方といった二元論を分からなくさせることもあったけど、これは正義とか悪といった認識すら持たない存在が、普通の人間に混じって何かしでかしそうだといった恐怖であり、だったらそれはどうやって生み出されたのかといった猜疑といったものを呼び起こして、そこへの探求をストーリーにあたって敵を倒して終わりの物語に封じ込めていない。だったら誰がどうなれば勝利なのかすら見えないこの物語をどうやって引っ張っていくのか。スレッタがまともになれば終わりとするにはそのスレッタの“中身”が分からなさすぎる。

 それこそあの丸い頭を開いたら電子頭脳でも収まっていそうな恐怖感を携えて、3か月後まで引っ張られるこの悶々たるや。まあ同じように衝撃の展開で見る人を恐怖させた「コードギアス 反逆のルルーシュ」は第1シーズンの最終2話が4か月後で、第2シーズンはそのさらに8か月後だったことを思えば3か月なんであっという間。その間をテロリストが正義を騙る「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」があり肉体を削ってガンダムに接続する「機動戦士ガンダム サンダーボルト」があり、そして精神をガンダムに乗り移させる「機動戦士ガンダムNT」があってより非道なガンダム世界を見せて耐性を付けさせるから、何が来たって驚かないと思いきやそれを超えてくるのが大河内一楼さんの脚本だからなあ。何が来るのかお楽しみ。


 図書館でカタカタとこれまでに書いた草稿を定型のフォーマットに流し込む作業を続けて続けてどうにかこうにか1年がかりの事業の報告書を作成。50ページくらいにおよんだけれどもとりあえずこれでひとつの役目を果たしたのでホッとしたのか意識が飛んでしまってそのまま寝てしまう。まあ仕方がない。この後も指摘されたところを改稿したり、予定稿のところを差し替えたりする必要があるけれど、大学の卒業論文以来くらいのまとまった原稿書きがどうにかやれたので、ひとつ自身を取り戻したと言えるかも。この勢いで止まっている本についても書き上げられれば良いけれど、日々の糧のことも考えるとなかなか乗りだしづらいんだよなあ。いっそ1カ月くらいホテルに缶詰になって書き続けるか。ホテル住まいの良さも体験したばかりだし。


【1月8日】 電気毛布に包まれて起きる朝の何と多幸感に満ちたことか。逆に言うならでられなくなりそうで困ったけれども荷物が届くので玄関先へと出て、そこで原稿をカチカチと内ながら待つことしばらく。届いた荷物を受け取ってから部屋を出ていつものフレッシュネスバーガーへと出かけてハンバーガーとコーヒーで朝ご飯兼お昼ご飯を摂りながら原稿書きを続ける。

 とりあえず報告書の方は9割方片がついていたので別のSF関係の原稿をとりまとめる。ライトノベルのSFでこの1年にどんな本が出たかを振り返る原稿だけれど、テクノロジーを扱うよりは時間を扱ったものが多かった感じ。タイムリープとかタイムスリップとか。その理由を考えなければいろいろとトリッキーな世界を作り上げることができるからなんだろう。そんな中でもある程度、時間の扱いに理由めいたものがあるのを選んで並べてSFっぽさを出す。ファンタジーからも幾つか並べてとりあえず完了。仕上げて送ってその足で初詣でに出かける。

 昨日は浅草まで行って浅草寺に詣でたので今日は近くにある法華経寺の鬼子母神へと参拝。厄除けに定評があるらしく前の厄年は前厄後厄も含めて3年間通ってご祈祷をしてもらったっけ。おかげで健康には影響が出なかったけれども会社の方はどんどんと傾いていったから、そういった方面にあんまり霊験も効かないっぽい。ただ潰れずに今もまだ残っているのは少しは効果があったってことなのかな。こっちは叩き出されて路頭に迷ったから結果として効かなかったと言うべきか、それともその後にとりあえず食べていられる分だけ霊験があったと言うべきか。

 いつもだったらご祈祷をしているお堂まで近寄れたのが最近は、行列を避けるためかお寺の玄関口に賽銭箱を置いて中に入れないようになっていた。それでもお札とかお守りを買うには上に上がらなくちゃいけないから靴を脱いであがっていろいろと物色。厄除けをもらったので向こう1年くらいは大丈夫だろう。来年から前厄本厄後厄と続くので正月にまだこっちにいるようなら、通ってご祈祷をしてもらわなくちゃいけないかなあ。本格的に健康に関わってきそうなだけにしゃあなしだ。

 法華経寺を出て下総中山の駅前にあるマクドナルドで引き続き原稿を書いて適当に時間を過ごした後、JRと地下鉄を乗り継いでイオンシネマ市川妙典まで言って「アイカツ!」と「プリティーシリーズ」がミックスした映画を観る。前にそんなライブが2日間、配信で行われたらしくってそのダイジェストも言えそうだけれどそれぞれのチームから7人ずつが出て、最初に集合で1曲やってそのあとひとりひとりが半分だけれど歌を聞かせてくれる流れはなるほどライブを見ているようで楽しめた。

 「アイカツ!」勢についてはほとんど知らないけれども「プリティーシリーズ」の方は「プリパラ」だとか「プリチャン」あたりに馴染みがあってそちらを堪能できたし、「アイカツ!」勢にも良い歌があるって確認できたのでこういうコラボも悪くない。そんな合間に集合写真をとったり「アイカツ!」勢がトレーニングとして崖を登ったり木を切ったりする話を聞いてやっぱりガチだと思いつつ、それでも続くバンダイのIP力を羨ましく思う。「プリティーシリーズ」はどうなってしまうのかなあ。ちょっと心配。

 そんな感じで進んだあとは、それぞれが7人で1曲歌ってそのうちの「プリティーシリーズ」は前に劇場版で聞いたエンディングが久々に聞けてとても良かった。なおかつラストに控えていたあの曲! 泣くしかなかった。でも帰宅するとまた聞きたくなって来たので公開中の時間を見計らってまた行こう。応援できる回だったけれど日曜の夕方で僕ともう1人しかいなかったのは寂しいなあ。プリキュアとちがってあんまり子供たちに浸透していないのかなあ。

 帰宅すると「機動戦士ガンダム 水星の魔女」が阿鼻叫喚を読んでいた。お昼ごろに第1期のラストに向けた盛り上げ原稿を書いたのが載ったんだけれどその中でもしかしてって触れたことが、より凄まじい形で現れていてさすがは大河内一楼さんだとその才に感じいる。っていうか知らない人が以外と多かったのにちょっと驚いた。脚本を担当したからにはきっと何か仕掛けてくるって思っていたから原稿にもそう書いたけれど、評判になって調べて同じ脚本家だって知ってそうなんだと思う人が多いのは、あんまり人って脚本家でアニメは見ないんだってことなのかも。じゃあ何で見るんだろう。声優ったって「水星の魔女」はそれほど強力な人は出てないし。やっぱり「ガンダム」って看板かなあ。ポジティブもネガティブもその看板でまず見て意外な展開に興味を抱き、そして驚きの展開でひっくり返る。フックも万全ならかき混ぜも十分なこの後に何を持ってくる? 3か月後が楽しみ。


【1月7日】 「ハウルの動く城」を見てから眠ったホテルで朝に目覚めてそそくさとチェックアウトし、部屋まで戻って漏電ブレーカーの故障に伴う配電盤の取り替え工事に来る人を待つ。ミツモアっていう見積とマッチングを行ってくれるサイトから申し込んだら割と近くで電気工事を営んでいる人が配電盤を調達してくれて、年明け早々だけれどちゃんと来てくれたのはありがたい。何かカメラマンとか商談をしているサイトらしいけれど、こやって家の周りのこともやってくれる人が見つかるなら他の工事も頼んでみたくなって来た。給湯器の取り替えとか。

 30年も暮らしていてボロボロになったのか漏電ブレーカーが壊れたみたいで分電ブレーカーを全部落としても落ちてしまう現象はちょっと珍しいとのこと。だからといって漏電ブレーカーだけ交換するのも手間なので配電盤ごと全取っ替えしてもらったという次第。問題は玄関があまりに本で一杯で脚立を立てるのにも苦労したことだけれど、そこはどうにか本を避けて脚立が立てられるようにしてお願い。見ていたらメインのブレーカーは外して付け替えていたからあれは機材というより家の設備になっているみたい。勉強になった。

 1時間ほどで工事が終わってブレーカーをあげても落ちずに部屋に灯りが点って文明を取り戻せた。電気毛布も暖まってこれで夜も震えずに寝られそう。ありがとう電気。ありがとう配電盤。神を崇めて柏手を打とう。とはいえ家に居ては仕事ができない状況は替わりがないので部屋を出て、とりあえず浅草まで行って浅草寺にお参りをして凶が7割というおみくじを引いたら吉がでた。こいつは春から縁起が良いぜ。いや冬だけど。そのまま浅草寺内を歩いて屋台でチキンステーキとか買って食べてから上野へ。本当はら麺亭でわんたん麺とシウマイを食べたかったんだけれど去年の夏に潰れてた。なんでだ。

 上野では森の茶屋でハムエッグとメンチカツの定食をいただく。なかなかの分量で食べでがある。いつも言ってたメンチカツと唐揚げの店は経営が変わって居酒屋チェーンになってしまって行かなくなって、そして通りがかったらそっちも店じまいしていた。変えずin経営していれば今もメンチカツと唐揚げの定食か、分厚いトンカツが載ったカツ丼が食べられたのになあ。まあ仕方がないのでこれから上野では森の茶屋かぱすた屋に行くことにしよう。そういえばあんかけスパを出す店もあったけどまだ続いているのかな。通りがかったら確かめたい。

 カフェ・ド・クリエに入ってしばらく原稿を書いてから、時間を見計らってTOHOシネマズ日本橋へと行ってワルキューレが2022年の春に行ったらライブのパッケージがでるのに合わせた先行上映会を見る。前にライブそのもののライブビューイングを見ていたけれど、それだと全部盛りだったのが劇場上映版はさすがに長いので摘まんで良いところばかりになっていた。冒頭からのヤミクモによる圧倒的な歌唱に続いてワルキューレのメンバーによる「唇の凍傷」と続くあたりは最高の流れ。ほかにも名曲揃いで楽しめる映像になっていた。

 あとでネットの配信によるPVを見たら映像が圧倒的にきれいで、そっちを大きなモニターで見るのがよりくっきりとした顔立ちに迫れそうだけれど、大きなスクリーンを見上げるようにしてメンバーに接し圧倒的な音量でもってライブを聴く劇場での上映も捨てがたいので発売に前後してまたやってくれたら行くかも知れない。今年のライブについてはすでに1日分を確保しているけれど、ライブBDを買うと大阪のライブの先行予約ができるみたいなんで買って大阪の千秋楽をダメ元で頼んでみようかな。当たれば行く。その前に宮城の山下達郎さん、当たらないかなあ。サンプラザ中野のキャンセル待ちはまあ無理だろうけど。


【1月6日】 ふかふかのベッドで目覚めて電気のある生活のありがたみを噛みしめながら、幕張のアパホテルで報告書書きの仕事をあれやこれや。まだ埋まっていない部分を着々と埋めていってお昼頃までにはどうにかこうにか8割方を仕上げ終える。締切までにまだしばらく時間もあるけれど、早いに越したことはないのでとりあえずホテル暮らしのうちにできるところまで仕上げよう。

 お昼になったけれどホテルの部屋でコンビニ弁当を食べるのも味気ないと、外に出てプレナ幕張まで行ってフードコートを散策したもののパンチョは人待ちができていたのでいつものゴーゴーカレーでトンカツと目玉焼きと海老フライが載ったものを頼んでフードコートで食べる。なんてお洒落な休日。金沢でも食べた金沢カレーだけれどやっぱりゴーゴーカレーはコクが独特だよなあ。チャンピオンとかターバンとかになれている金沢市民にはどのように受け止められているか、ますます興味が出て来た。

 せっかくだからと三井アウトレットパークも散策したけれど、とくに買いたいものはなし。というか買ってももはや置く場所もないので買い込むことは無理なのだった。「THE FIRST SLUM DANK」を見てバスケットシューズがちょっと欲しくなってきているけれど、履いて合わせる服もなければ出かけて行く場所もなく、すでに買い込んでアルシューズだってほとんど履いてない中で新しい靴はちょっと遠慮しなくちゃいけないと今のところはあきらめる。でもそのうち買ってしまうかも。ジョーダン12が欲しいなあ。前も持っていたけど加水分解で底が剥がれ落ちてしまったのだった。

 成人式に向けて劇作家の鴻上尚史さんが時事通信に寄せた原稿がなぜか却下されたとかで、その理由を鴻上さんは相手が「体言止めが美しいから」といった理由で20箇所以上も改稿したのを見てこれはダメだと思って引っ込めたと話してた。読んでいたちこれのどこを20箇所以上も体言止めにできるのかと思ったけれど、想像するならそうした理由はごくごく一部で、本当は内容に関する異論が出たのを鴻上さん的な諧謔と韜晦でもって表に出さずに感じ取らせようとしているのかもしれない。

 仮に本当に体言止めを求めたのだとしたら時事通信の担当者はよほどラップが好きだったんだろう。「成人、おめでとう。でも『大人になる』とはどういうことでしょうか?」だったら「おめでとう成人、でも何なのか分からない大人(だいじん)」に直そうとしたとか、「リボンの幅が3センチは『高校生らしい』が4センチになると『高校生らしくない』ということを論理的に説得できる大人はいないと思います」は「高校生らしい3センチのリボン、1センチ増えると高校生らしくないギモン」にしようとしたとか、そんな感じ。末尾の「さあ、成人してやっとあなたは自分の頭で考えて良い世界に来たのです」は「さあ考えろ自分の頭、そうやって生まれる世界の仲間」って感じかな。これはこれでユニークだけれど鴻上さんのものではないよね。真相やいかに。

 宿に戻って原稿を書こうとしたものの、そこにあるふかふかなベッドに誘われて横になったら夜になっていた。これは拙いけれどだからこそ昼間のうちにしっかりと原稿をやっていたんだと思い直してテレビで「ハウルの動く城」を見る。なかなか見返せない宮崎駿監督作品として「崖の上のポニョ」と並んでいた作品だけれど、改めて見るとこれがどうしてやっぱり面白い。そして凄い。イメージの奔流が凄まじくって新海誠監督もそこにおいてはまだまだといった感じがする。あの意味不明の展開は宮崎駿監督の絵コンテと絵があってこそ繋がって見えるんだろうなあ。

 2004年11月20日の公開日に見た感想に「それにしても実に行ったり来たりの激しいソフィのキャラクター。その変化の激しさに呪いっていったい何だったのかと悩む人も大勢出そうだし僕も戸惑ってはいるけれど、考えるなら帽子屋の娘として派手な妹とか心配しながら地味に堅実に自分を抑えて生きていこうとしていた、その老成した内面を荒れ地の魔女によって外面へと押し出されてしまったもののさまざまな困難を乗り越えハウルってゆー魔法使いに恋をすることによって燃え盛った熱情が、外面にも作用してソフィの見かけを行ったり来たりさせているのかも」って書いていたけれど、それを掘り返さずとも同じ事を思ったソフィの変化。それをどういう規準で描き、そしてアニメーターにそこはそうだと指示したのかが気になってきた。俺は婆さんを書いていたのに可愛い少女を書いていたってアニメーターもいたのかな。


【1月5日】 電気がつかないとパソコンの充電もできないので早くに家を出て、避難場所のホテルに入るべく海浜幕張へと向かう。幕張本郷駅の上のPRONTで原稿を書こうかと思ったら電源が使えそうな席が埋まってた。駅の上で近くにオフィスも学校もないのにいつも混んでる不思議な店。仕方がないのでそのままバスで海浜幕張へと出てタリーズでしばらく原稿書き。それから場所をかえてロッテリアで絶品2枚入りを食べてどうにかこうにか1本仕上げて、それからホテルへと向かう。

 アパホテル&リゾートは前のプリンスホテルで巨大な塔屋が目立っていたけどプリンスホテルの経営再建の中で売られてしまったのをアパが買ったみたい。ついでに前後に建物を増やしておそらくは2020年の東京オリンピックに備えたんだろうけれど、無観客で行われてしまってちょっとあてが外れたってことになるのかも。でもホテルは売られることもなく今もしっかり建っては隣のホテルニューオータニと幕張の覇権を争っているというか、共にどうにか盛り上げようとしているというか。

 横浜のみなとみらいが長くショッピングモールとパシフィコと横浜美術館くらいしかなかったのが最近は開発が進んでホールが作られ有名企業や大学も来てウエスティンホテルなんてのも作られて大賑わい。ちょっと前までは幕張新都心と同じような港の埋め立て地だったのが、こうも差が出たのはやっぱり近隣に横浜があり港があって中華街もあるから観光には抜群だからなんだろうなあ。まあそれでもホテルがいくつも建ってて潰れないのは浦安に東京ディズニーリゾートもあるし成田からも遠くはないってことかも。東京にだって30分もあれば行けるから、拠点にするにはちょうど良いのかも。

 それでも年明けの平日にお客もいないのか、シングルで頼んだのにツインがとれてそれも前のプリンスホテル時代の部屋だったから広くてなかなかに快適で、溜まっている仕事をするのにちょうどいいかと思ったら溜まっている疲れをほぐすにもちょうど良さそうでいろいろと迷う。それでもとりあえずすべきしごとはこなそうと夜中まで原稿をカタカタ。途中で抜け出してローソンで弁当を買い込む食べるあたりはホテル住まいとはちょっと思えないけど仕方がないさ、貧乏なんだから。窓から見える東京湾はなかなかの絶景。角度が違えば富士山だって見えたかも。これで周囲に何があれば賑わうんだろう。どうやら水族館の誘致を進めているみたいだけれど、今時経営も大変みたいだからなあ。千葉マリンスタジアムだって建て替え移転の話もあるし。その跡地とかに作るのかな。

 昭和のスゴい声優50人をZ世代の声優が選んだとかいった番組で50人のリストがずらり。青野武さんとか大塚周夫さんとかメインではないところで活躍した声優さんたちが入っていたのは嬉しかったし、他の面々の入って不思議はない人ばかりだったのでそれはそれで納得だけれど、林原めぐみさんとか山寺宏一さんはどちらかといえば平成に活躍し始めた人たちなので、三石琴乃さんとかを入れないのだったら外して良かったかもしれないなあ。むしろ選ばせる側に奥とか。

 それで大平透さんとか納谷悟朗さんとか広川太一郎さんとか加藤精三さんとか富田耕生さんとか井上真樹夫さんとか白石冬美さんとか塩沢兼人さんとか入れて欲しかった。挙げればさらにどんどんと。100人じゃあ効かないけれどスゴイのはその誰の声もスッと浮かぶこと。そういう可愛いだとかカッコ良いとかじゃなく、声に特徴がある人たちが声の特徴を生かして役を表現していたのが声優だったのに、今は耳に聞こえてカッコ良いとか可愛らしいといった規準ばかりが前に出ている感じ。それでもだからこそ飛び抜けた格好良さで櫻井孝宏さんとか神谷浩史さんとか中村悠一さんとかはトップに有り続けるんだろう。続く人たちはだからもっと飛び抜けろ。


【1月4日】 帰るので名古屋駅まで出て駅西のタリーズで時間を過ごそうと思ったら工事中なのか閉まっていたので地下に潜ってカフェ・ド・クリエで時間を潰しながらインタビュー原稿をカタカタ。前にテープ起こしたものから引っ張ったり貼り付けたりして構成を整え何となく流れの良いものにしていたら、2時間ばかりが経ったので名古屋駅構内のうまいもの横町へと行ってスパゲティハウスチャオでやっぱりあんかけスパを食べる。ミートボールにソーセージ乗せ。何となく肉っぽい感じが味わえた。

 ようやく時間になったので新幹線のホームに上がってのぞみで東京へ。途中でもやっぱりインタビュー原稿を引っ張ったり貼り付けたりして形を作っていたら東京へと到着。そこから船橋へと戻ってドトールに入るそこで最後までインタビュー原稿を仕上げてクレジットも入れてチェックへと回してとりあえずフィニッシュ。あとは戻って来たら画像を添えて掲載の運びとなる。果たしてどこまで映像として見られるものなのかが分からないのだけれど、個人的には面白かったのでインタビューも読まれてくれると嬉しいな。

 マンガ大賞2023にエントリーしたい漫画を探して電子書店をうろうろ。これが第8巻だからぎりぎりエントリー可能な伊藤明弘さんの「ワイルダネス8」(小学館)なんでどうだろうかと読んでやっぱり伊藤明弘さんは凄いと思い直す。というか13年ぶりの新刊だ。「ABLE」や「ディオサの首」を経て還ってきてくれた伊藤明弘さんが、前と変わらぬハイテンションのガンアクションを繰り出してきた作品だ。いや、前にも増して銃器の怜悧さが増し硝煙の香りすら漂ってきそうな絵となった作品を、ここで挙げずして伊藤明弘ファンと言えるだろうか。

 メキシコからアリゾナへと迫っていた前巻に続く第8巻で堀田俊生と芹間喬と玉挑恵那3人が、軽々とではなく銃撃と暴走の果てに国境のフェンスを越えて一安心かと思いきや、襲撃は続いて3人に未だ安寧は訪れない。もはや殺すか殺されるかといった窮地に陥った恵那は果たして銃の引き金を引くのか。守ってくれていた形の堀田に訪れたある運命。そして共に逃亡してきた芹間が陥ったある状況。ひとりとなった恵那に選択の余地はなさそうだが、卒業旅行に来ただけだった少女にはあまりに驚天動地の展開で、すぐにすんなりとは溶け込めないし、溶け込んで良い世界ではない

 何の躊躇いもなく銃を撃って額をぶちぬき車で跳ねて吹き飛ばすような男が未だ最前線に立ちづけている上に、それまで下着姿のメイドだった女性が屋敷の外に出て来たこともこれから先に起こる展開の凄絶さを想像させる。ガンアクションとカーチェイスと肉弾戦と情報戦の隙間に落ち込んだ少女のこの先を知るためにも、伊藤明弘さんには描き続けて欲しいのだ。本当に回復したかは分からないけれど、少なくとも描く絵には一切のブランクは感じられない。物語自体も13年をまるで感じさせないで続いている。ならば「ジオブリーダズ」の完結も、って期待したくなるけれど、話がどうにも最底辺にあるからどうやって浮上させるのか。その心労で再発させてもいけないので気長に見守ろう。

 乃木希典が軍神として祀られている乃木神社に初詣でにいって咎められ、軍国主義に感嘆する帰化と問われた立憲民主党の泉健太代表が開き直って乃木神社の謂われくらい知っているけれどそれで詣ったくらいで軍国主義と言われるのは侵害だって真正面から反発していてちょっとイケナイ雰囲気。そこはご近所にずっとある神社で鎮守の森の如くにお参りしていたのでこれからはいろいろ気をつけますと言えば良いのに頑なに曲げないどころか危うい良いわけまで繰り出してきたから突っ込まれるのも当然か。

 だって知ってても心はそうじゃないんだと言えば「『靖国神社に参拝したら軍国主義に追従すると批判されても仕方ない』とか、もう酷いもんだ。そうした考えの方がよっぽど危険。私は過去の歴史に学ぶし、教訓にもする。靖国神社へのA級戦犯合祀の経緯もある程度は知っている。でも当然だが、軍国主義者ではない」と言えば済むってことなのか? それで総理大臣が参拝しても抗議しないのか。そうではない切り分けの難しさが政治家にはあることを身をもって感じているならできない言い訳をして自分を守ろうとしている人間に、国政なんて無理だよなあ。

 もうそんな人材しかいないのか立憲民主党。。対する国民民主党党の方は方で代表が北海道のアイヌ問題を騒ぎ立てて煽る輩の言説を真に受けて、こりゃ調べないととか言い出す始末。問われても税金が入っているんだから言われれば調べますよと胃逃れしているけれど、その発端をデマだと非難しないで何が民主だ、政治家だ。野党が総崩れとなる中で心地よい響きを耳にくれる政党に靡いて気がつけば全部が右向け右。そいして……やれやれだぜ。


【1月3日】 栄行きばかりでは飽きたので名古屋駅へと出て地下にあるプロントでカチカチと仕事。報告書のおおまかな部分と分かる部分をざっと書き上げていたらお昼を過ぎたので、同じ地下にあるヨコイへと出向いて少し並んであんかけパスタを食べる。矢場とんあたりも気にはなったけれど、東京で食べようと思えば味噌カツだったら食べられるのに対してあんかけスパは出している店がほとんどないので、帰省したらまとめてかき込むしかないのだった。

 頼んだのはミラネーゼに海老フライが2本載った奴。ミートボールとかそっち系が気になったけれど店が狭いからか正月だからかメニューが絞られていたので仕方がない。出て来たのは何かパスタが冷めてた感じで、それは食べやすいといえば食べやすいんだけれどアツアツだからこその味もあると思うとちょっと抜けている気がする。わざとなのか忙しいからなのか。ちょっと問題かもしれない。まあ名古屋駅地下のヨコイなんて普段からあんかけパスタなんて食べない観光客くらいしか来ないからそれで良いのかも。

 ざっと名古屋駅の百貨店とかを眺めて回っていたら飽きたので、地下鉄で戻ってとりあえず原まで行ってそこから歩いて平針へと向かう途中に「ジオブリーダーズ」に出て来た円形の歩道橋がまだあるのかを確かめる。あるにはあったけれど、上に名古屋高速が走って空を覆われ漫画のコマとは違う風景になっていた。あとは結構長い時間が経っているからサビが出ていたことかなあ。下をガンガンと車が走っている訳じゃないのでそこに歩道橋がある意味が分からないけれど、そうして気にされて漫画に載ったんだから意味はあったと思いたい。

 平針へと向かう途中のマクドナルドでしばらく仕事。ドライブスルーがある店なのか周囲をぐるぐると車が取り囲んでいた。中もまあそれなりに。平針だけれど駅のそばにある訳ではないマクドナルドに今はいったいどういう人が来て食べていくんだろう。立ち並ぶマンション群で暮らしているママたちが友達とダベりに来るのかなあ。そういう目的に使われそうなファミレスもあまり周りにはないんだよなあ。そういう意味ではちょっと寂れた平針原植田あたり。より郊外へと人の流出が起こっているのかもしれない。日進とか三好とか。

 戻ってマンガ大賞の候補に入れたい作品を再読する。その1冊が手塚了一郎さんの「音盤紀行1」(KADOKAWA)。読んでまず浮かんだのはレコードはミステリーってこと。祖父が遺したドーナツ盤には見たことのない文字が書かれていて、プレイヤーにかけるとやっぱり分からない言葉で音楽が流れ出す。麻耶奈はレコード店の女性店員といっしょにレコードの出所を探し、そして麻耶奈がすっかり忘れていた場所へと導いていく。

 それからレコードはサスペンスかもしれないとうこと。ロックが禁止された国で少女は海上の船から送られてくる海賊放送を聞いて世界的に人気のバンドが奏でるロックミュージックに触れ、感銘を受けていつかそのレコードを聴きたいと願う。危険をくぐり抜けてレコードを手に入れてた少女は、やがて自分も同じように音楽を欲しい人のために届ける役目を担うようになる。

 さらにレコードはコミュニケーションだということ。遠くの暑い国へと出かけて足止めを食らった世界的に人気のバンドがホテルを抜け出し、街に遊びにでかけて耳にとめた少女が必死に奏でるギターのサウンドが自分たちの曲だと知り、そして少女から挑戦を受けて競い合ううちに打ち解け合ってしばしの休息を楽しく過ごす。

 突然に音楽を途絶えさせた海賊放送線が陥っていた危機を乗り越えて、海賊放送船から飛んでくる電波を捕まえて、レコードから再生される音楽を聴いて新しい生活に馴染んでいく女性がいる。街にずっとあるダイナーに置かれた古いジュークボックスで奏でられる、その街で生まれ育った若者達が作った自主制作レコードを聴き続けて、音楽にだんだんと馴染んでいく存在がいる。

 レコードがあったからこそ繋がった絆があり、強くなれた気持ちがあり、動き始めた感情があった。レコードといものが持つそんな役割を、綴ってくれた連作短編が収録されている。どこかから引っ張り出してきたレコードをプレイヤーに載せてトーンアームを上げ、針をレコードの溝へと落としたくなる。そして、ザリッとしたノイズが流れてそして奏でられ始める音楽とともに「音盤紀行」を読み返して思うのだ。この素晴らしい文化を絶やしてはいけないと。そんな漫画だ。


【1月2日】 家にいたら寝てしまうので栄へと出て名古屋市内では1軒らしいVELOCHEでしばらく原稿書き。10日が締切らしい報告書の項目を幾つか埋めていく作業でどうにかこうにか終わりも見えてきたところで場所を変えようと店を出て、さてどこでご飯を食べようかと考えて丸栄スカイルの中にあるコモへとまた出かけていってミラネーゼを食べたら予想と違ってた。

 ヨコイだとかチャオだとかのミラネーゼは赤いウインナーソーセージを千切りして積み上げるんだけれど、ここん家は魚肉ソーセージめいたものをぶつ切りにして上に乗っける感じ。それもまた味があるんだけれどソースにもパスタにもこれといったパンチがないので量的に腹を満たす時でもなかったらあんまり行かないかもしれない。場所は栄のど真ん中で悪くはないんだけれど、ちょっと歩けばヨコイが錦にも末吉にもあるからね。数日前に食べたピカタは悪くなかったのでそっち系に期待しよう。

 コモの前にはイシバシ楽器があってせっかくだからと中を覗いて「ボッチ・ザ・ロック」でぼっちちゃんが弾いてたギブソンのレスポールカスタムで真っ黒な上に金縁でピックアップも金色の奴が売っていて、値段を見たら83万1000円とかそんなくらいだった。これはちょっと変えないなあ。「けいおん!」が流行った時に平沢唯が弾くレスポールのチェリーサンバーストも高かったけれどそれでも30万円くらいだからほとんど倍。「けいおん!」でコスプレしたいからとレスポールを買った人がいたそうだけれど「ぼっち・ざ・ろっく」は他でごまかすしかないかなあ。

 そういえばようやく見た「ぼっち・ざ・ろっく」は音楽を始める動機がコミュ障を克服したいってことなのに、そこから脱するにはとてつもないコミュニケーションが必要なのにそれがなくてずっとコミュ障だという悲劇を目の当たりにして我が身を思いつつそれでも楽器でも始めれば、何かきっかけになるかもと思ってしまっているあたりに影響のされ易さが表れているかもしれない。まあ買うにしてもレスポールではなく山下達郎さんが愛用しているテレキャスターなんだろうけれど。それならそれせSCANDALのHARUNAシグネチャーが格好良くて良かったかなあ、もう売り切れっぽいものなあ。

 お腹がいっぱいになり過ぎたのでパルコとか松坂屋とかをのぞいてそれから地下鉄で久々に八事まで出向いて昔のジャスコで今はイオンの中をのぞく。昔は夢がいっぱい詰まっていた店だったけれど今となっては普通のスーパーにちょっとだけフードコートがついたくらいの感じかも。書店は大きいので使い勝手は悪くない。あとはやっぱり昔からある寿がきやがが今もまだあるのはちょっと嬉しい。でもお昼をいっぱい食べ過ぎたのでこことでは食べずにマクドナルドで買ったコーヒーを飲みながらしばらく仕事。だんだんとできあがってきたのであと申し越し。週末に入るホテルで仕上げよう。

 去年は「うる星やつら」のアニメ化が発表になって話題になった年始に今年は新キャラクターの声が発表になってちょっとだけ盛り上がり。竜之介を高垣彩陽が演じてその父の「海が好き」を錯乱坊だった千葉繁さんが演じるようでメガネではないけれど役柄が決まってはいるけれど、その暴れっぷりが今からちょっと気に掛かる。前は割と最初の方から出ていたテンちゃんがいよいよ登場だということで声は悠木碧さん。こちらは芸達者なので杉山佳寿子さんみたいな声をきっと聞かせてくれるだろう。関西弁はどうだろうか。それも何とかなるかなあ。あとメインキャラで出ていないのって誰だろう。こたつ猫……は声ないか。校長って出てたっけ?


【1月1日】 NHKの紅白歌合戦は橋本環奈さんの総合優勝だったようで納得。デビュー依頼様々な役柄を積み重ねつつどれだけ評判の悪い作品でも個人だけは突出した可愛らしさを見せてきてくれた才能が、年に1度の大舞台で炸裂したって言えそう。この評判なら来年もって考えたくなるけれどもあれやこれや多い芸能界だけに、余計なスキャンダルに巻き込まれないとも限らないのでそこはある程度許容範囲での賑わいに留めて来年も司会を務めてダンスを見せてやって下さいな

 。そういえばKing&Princeの平野紫耀さんとの絡みはあったんだろうか。「かぐや様は告らせたい」の会長と副会長の関係だけにいろいろイジれただろうけれどもそこはKing&Princeが最後の紅白となったこともあって、そのパフォーマンスに集中させたのかもしれない。伊井野ミコ役だった日向坂48の影山優佳さんとはキツネダンスの時にコラボしていたから、番組として忘れていたわけではないんだと分かったし。芸能界も大変だけれどそこをしっかり歩いているからこそ、絶えず作品に出続けられるんだろう。

 正月なので近所の神社とお寺にお参りしてからあとは家でゴロゴロゴロゴロ。AmazonPrimeVideoのdアニメストアに「ジオブリーダーズ」のOVAが1作目も2作目もあることにようやく気がついて、先に見た2作目に続いて1作目の方も家のテレビでStickFireから再生をしてじっくりと見る。胸とか出ているのはOVAだからかなあ。内容はもう楽しいんだけれどもその楽しさが、原作ではだんだんと虚無感へと流れていって1部のラストで悲しいことになってしまうだけに胸に来るものがあるなあ。可能ならBDあたりで再発して欲しいんだけれどスタンダード使用のアニメってなかなかBDにならないんだよなあ。「フォトン」とかよくBD化が決まったなあ。

 なにやら新聞業界がいよいよヤバいとう記事が出て、しきりにDX化なんかを訴えている人がいたけれどもDX化が新聞という媒体が持つ利点なり特色を保ちながら収益の改善に役立つ道がまるで見えないだけに留まるも地獄ながら進むも地獄の状態が続くことになるんだろう。新聞の良さは一定の部数に支えられて得られる収益の上ですぐにはお金にならない情報でも網羅的に拾ってニーズに応えること。そうした情報の中から人の流動なり物資の移動なりが生まれて産業が栄え文化が発展していく。それを支えているんだ等意識を読者も持ちつつ共存共栄してきたのが過去の新聞だった。

 それがいつの間にやら情報流通を一手に握っているという奢りが社員の高給化を膿みつつ情報の画一化も招いて存在価値を減じていった。そして高給を支払っていてはコストがかかるからと情報を仕入れる窓口をどんどんと減らすという、その強みを減じる方向へと突っ走ってはさらに紙価を落とすデフレスパイラルに突入している。ここでだったら給料を下げられるかとうともはや新聞自体への信頼も、そしてニーズも細ってしまって取り返しはつかないだろう。全国紙は消えるしかないのかもしれない。

 とはいえ地方ではローカルな情報を掲載して交流を図る地方紙なりブロックしが未だ価値を持っている。そうした地方紙なりブロック紙が地域で反映しつつ全国紙は大阪で毎日と産経が地域紙となり、東京で朝日と読売がしのぎを削り合いつつ政治や経済といった全国ニュースも独自に作り、共同通信や時事通信、そして日本経済新聞あたりが配信する政治なり経済のニュースと張り合うようなアメリカ的な棲み分けができれば、紙の新聞もまだまだ続くような気がするなあ。だて朝、開いて何が載っているか見たいもん。知らない情報にアクセスできるという意味で、新聞ややっぱり大切なのだ。


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