テキサス州の片田舎にある高校の化学教師兼野球部監督のジム・モリス、36歳。
彼は子供の頃から大リーグで投手として活躍するのが夢だったが、ドラフト候補になったものの肩を痛めて、夢はすっかり過去のものとなっていた。
その彼が、再び大リーグへの夢をかけてチャレンジするというストーリィ。実Wだそうです。
チャレンジといってもジムが積極的に志した訳ではなく、野球部の選手たちを発奮させようとし、選手たちの巧妙な誘いにひっかかり、大リーグのテストを受けることになった経緯の結果。
テスト合格したといっても、決して即サクセス・ストーリィとはいきません。まずは2A、ついで3A。薄給で家計は赤字になるし、長距離バスでの遠征生活と家族とも離れ離れ。夢にかけるための現実生活は、厳しいものです。
ストーリィは極めてシンプルなもの。それでいて、ジムが最後に漸く大リーグのマウンドを立つ辺りは、胸が一杯になります。
ジムがマウンドにたつ姿は、彼一人が夢を叶えた姿ではありません。家族(とくに幼い息子)、生徒たち、町の友人たち、多くの人の夢にかける熱い思いを背負った姿だからこそと感じます。
シンプルだからこそ、感動も大きい、素直にそう感じます。
2004.02.14
|