1823年、アメリカ開拓時代が舞台。毛皮捕りの白人一行が先住民の襲撃を受けて逃走行に。
ところがガイド役を務めるグラスがその途中、ハイイログマに襲われ瀕死の重傷を負ってしまう。まだ生きているグラスを見捨てるわけにはいかないが、深い雪の中を進む逃避行にあって重傷のグラスは大きな負担。
グラスの最後を見届けるよう隊長から指示されたフィッツジェラルドは、グラスの息の根を止めようとしますが、それを止めようとしたグラスと先住民妻との間に生まれた息子ホークを殺してしまいます。
復讐の念から命を繋いだグラスでしたが、生き延びようとする彼の前には、厳寒の大自然と、白人一行を追う先住民の一団が立ち塞がります。果たして、グラスは息子の復讐を遂げることができるのか・・・・というストーリィ。
ストーリィとしては、瀕死の状態から蘇えった男の復讐譚なのですが、本作品の真髄はそんなことではなく、厳寒の大自然の中で生き延びようとし、そして生き延び生還を果たした男の、生き抜くための闘いと言うべきでしょう。
ストーリィ自体はとくに面白いとは思いませんが(白人の先住民に対する非道な振舞いが描かれていますし)、生きるための自然との壮絶な闘いは誠に圧倒されて止みません。
主人公を演じたレオナルド・ディカプリオ、本作で第88回アカデミー主演男優賞を受賞したとのことですが、それぐらい貰わなくてはやってられないだろう、と言いたいぐらいの激演。
最近はCGIによるド派手なアクション映画が多い所為か、生の自然の迫力は作りものを遥かに超える圧巻でした。
2016.04.23
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