F・スコット・フィッツジェラルドの代表作「華麗なるギャツビー」の映画化。ただ私としては、ロバット・レッドフォード&ミア・ファロー主演による1974年の映画化作品の方が印象が強いです。
結局当時は関心を惹かれつつも、何となく観ないまま、そして原作も読まないままに終わってしまいました。
そうした事情と、気になっている若手女優キャリー・マリガンが出演しているということもあって、今回は観ようと心に決めていた次第です。
主人公はニューヨークで証券会社に就職した青年ニック・キャラウェイ。
ニックは郊外の小さな別荘のような家に住むのですが、その隣はまるで城のような邸。しかもそこでは毎週夜、豪華なパーティが開かれていた。その邸の主がジェイ・ギャツビーという謎めいた男性。そのギャツビーからニックに招待状が届き、ニックはギャツビーから友人扱いを受けることになります。
しかしギャツビーの狙いは、ニックの従妹であるデイジーへの橋渡しをしてもらうことにあった。5年前ギャツビーはデイジーと恋仲になっていたが、ギャツビーが戦地へ行っていた間にデイジーは、金持ちの道楽息子=トム・ブキャナンと結婚していた・・・・。
結局ギャツビーは、叶えるのが至難の夢を追いかけていただけだったのか。そしてその夢に裏切られてしまったのか。
しかし、手の届かないところにある夢を追いかけたからといってどうしてギャツビーを非難できるでしょうか。
叶えられぬ夢を追いかけて突っ走ったギャツビー、彼を「グレイト」と呼ぶのはまさに相応しい哉。
ニックがギャツビーに共感と友情を覚えたのは、2人がディジーとトム・ブキャナンとは違う、同じ側に立っている人間だったからでしょう。
絢爛豪華なギャツビーの表向きの生活と、その裏にある生い立ち、そして複雑な心理。観応えのある一作。
レオナルド・ディカプリオが熱演、トビー・マグワイヤとキャリー・マリガンも好演です。
2013.06.15
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