“天使がくれた時間” ★★
The Family Man
(2000年アメリカ映画)

監督:ブレット・ラトナー
出演:ニコラス・ケイジ、ティア・レオーニ

 

シティ・オブ・エンジェル”“あなたに降る夢”と見続けてきた、ニコラス・ケイジ主演作。ユーモラスな作品と思いきや、結構シリアスでした。
空港にて、恋人ケイトの願いを降りきってから13年後、主人公ジャックは投資会社の社長として、NYシティで高級な独身生活を送っています。
クリスマス・イブの夜、偶然道連れになった黒人の若者に、自分は全てを持っていると言明したことから、ジャックは翌朝まったく別の人生にて目覚めることになります。それは、13
年前に恋人ケイトと別れず、彼女と結婚し、2人の子供があるという、貧しく慌しくにぎやかな人生。
慎ましい生活に戸惑いながらもケイトとの愛に満ちた生活にジャックは喜びを見出しますが、一方でシティでの華やかなビジネス人生を忘れることができません。しかし、ついにジャックは、ケイトと子供たちとの愛に満ちた人生にかけがえのない価値を見出すに至ります。

しかし、運命は皮肉なもの。別の人生は所詮一瞬のきらめきの如きものであって、クリスマスの当日ジャックは再び元のマンションで目を覚まします。
さて、最後の結末は?

この映画は、きわめてシリアスな、大人向けのラブ・ストーリィです。はっきり面白いというような作品ではなく、ジワジワと感動が染み通ってくる、良質な作品と言うべきでしょう。
ニコラス・ケイジが、雪の舞い降りてきた空を見上げるシーンがとても印象的。まさにクリスマスに相応しい好作品です。また、ニコラス・ケイジと共に、ケイトを演じたティア・レオーニ(清楚な雰囲気でケイト役にぴったり)の好演が光ります。

※ジェイムズ・スチュワード主演の名作“素晴らしき哉、人生!”をひっくり返したような作品、と言えるかもしれません。同作品も、クリスマス当日のストーリィでした。

2001.12.29

 


  

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