“カラーパープル” ★★★ 監督:プリッツ・バザウーレ |
ピューリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの原作をスティーヴン・スピルバーグ監督が1985年に映画化。その名作映画を元にしたミュージカルがブロードウェイで大ヒット、それを今度はミュージカル映画に仕立てた、といのが本映画。 舞台は米国、時代は1900年代初頭。 主人公のセリー、(父親が誰なのか疑問なのだが)2人の子供を産んだものの、産んですぐこれは俺のものだと父親から取り上げられ、彼らがどうなったのかも知らされないまま。 自分は美人でも何か取柄がある女でもないから仕方ないと、奴隷同然の扱いに甘んじて生きるセリーでしたが、やがて自分とは異なり周囲に敢然と自分を主張する、型破りな女性たちと出会うことになります。 セリーの余りに過酷な境遇に胸が詰まる一方、自分のために闘い続ける黒人女性たちの姿に感動させられます。 女性を虐げてもそれが当然のことと都合よく信じ込み、その是非を顧みることもない男たちの姿は、現代の頭の固い、今も女性蔑視の発言を繰り返す年配男性たちの姿に通じます。 2024.02.12 |