しあわせの隠れ場所 ★★☆
(2009年アメリカ映画)

監督:ジョン・リー・ハンコック
原作:マイケル・ルイス
脚本:ジョン・リー・ハンコック
出演:サンドラ・ブロック、クィントン・アーロン、ティム・マッグロウ、リリー・コリンズ、ジェイ・ヘッド

 

貧困区域で生まれ薬物中毒の母親とも兄弟とも幼くして引き離され、住むところも転々とする過酷な少年時代を過ごしながら、偶然にある家族と出会ったことからチャンスを得てフットボール選手としての才能を認められ、大学に進学・卒業した後ドラフト1位指名を受けてプロフットボール選手となったマイケル・オアーの実話を元にした感動的なストーリィ。

富裕な白人家庭の夫人リー・アンはある冬の夜、家族で帰宅する途中この寒空なのにTシャツ一枚で歩いている巨漢の黒人少年を見かけます。つい放っておけなくなった彼女は彼=マイケル・オアに声を掛け、車に乗せて我が家に連れ帰り、一晩の宿を提供します。
そのマイケルの生い立ち、現在の境遇を次第に知ったリー・アンは、学校、勉強、そしてフットボールの練習と、彼の世話に力を注いでいきます。
最初は同情だったのでしょう。でも過酷な生い立ちにも損なわれていないマイケルの素直さ、人間性に触れたリー・アン曰く、私の方こそ彼によって変えられている、と。

相手の素性もよく判らないまま家に泊めて、そのままきちんと責任をもって世話しようと決意したリー・アンも凄いと思うのですが、夫ショーン、マイケルと同年代の娘コリンズ、幼い息子SJ(ショーン・ジュニア)というテューイ一家全員がマイケルに分け隔てなく接するところが素晴らしい。
実話だそうですが、こうした懐の深い善意の行動に、アメリカの底力を感じる思いです。
マイケルとテューイ一家が触れ合う様子だけでも十分感動的なのですが、主役であるリー・アンを演じたサンドラ・ブロックの、とにかく恰好良いことといったら惚れ惚れするくらいだと言って過言ではありません。こうした格好良さを演じられるのは、やはりサンドラ・ブロックならではの魅力ですね。

実話に基づく感動ストーリィだけでも見応えありますが、サンドラ・ブロックの恰好良さこそ観る甲斐があるというものです。

2014.10.05


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