“パスト ライブス/再会 ★★☆
Past Lives
(2024年アメリカ/韓国映画)

監督:セリーヌ・ソン
脚本:セリーヌ・ソン
出演:グレタ・リー、ユ・テオ、ジョン・マガロ

 

子どもの頃に仲が良かった男女二人の、12年後の、そして24年後の再会を描くストーリー。

ソウルで同じ小学校に通い、互いに成績優秀で仲も良かったノラとヘソン。
お互いに相手を好きという気持ちを抱きながら、ノラの一家がカナダへの海外移住を決め、二人は別れ別れとなってしまう。
12年後、NYに住んでいるノラは、ネットでヘソンが自分を探していると知って返信、二人は12年ぶりにネットを介して再会する。
しかし、実際に会えない日々はかえって辛く、やりとりは終えられることに。
そしてさらに12年後(24年後)、ヘソンはノラに会うため、一週間の休暇をとってNYにやってきます。
再会を喜び合う36歳となった2人。しかし、ノラは既に作家のアーサーと結婚しており、そのことはヘソンも知っていた。

NYを観光案内するノラと、ヘソンの間には昔と変わらない、親しさが戻っているようです。でも本当にそうなのか。
ヘソンがノラに対する初恋感情を今も抱き続けていることは明らか。それに対して、ノラの想いはどうなのか・・・。
その二人の綾、表向きの表情の裏に隠された二人の心情を想像しながら観ていることが、本作の観応え。

最後、空港へ向かう車の中からNYの街並みをこれが最後と思っているのだろうヘソンの表情と、笑顔でヘソンを見送った後に泣き伏すノラの姿が、いつまでも心の中に残るようです。

初恋のまま終わるからこそ、この恋は純粋で愛おしい。
ノラ役のグレタ・リーがお見事、というに尽きます。

2024.04.07

           


   

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