“ベティ・サイズモア” ★★☆
NURSE BETTY
(2000年アメリカ映画)

監督:ニール・ラビュート
脚本:ジョ・リチャーズ、ジェームズ・フラムバーグ
出演:レニー・ゼルウィガー、モーガン・フリーマン、クリス・ロック、グレッグ・キニア

 

ブリジット・ジョーンズの日記」のレニー・ゼルウィガー主演作品。
「BJ」の前に見ておこうかと手に取った次第。本作品は、サスペンス・コメディといったフレコミです。

レニー演じるベティ・サイズモアは、カンサスでウェイトレスをしています。彼女は、外科医を主人公にした昼メロに夢中、放映中は仕事も手につかないという状況です。
昼メロに夢中なのを別とすれば、ベティは明るく気立ての良い女性。ところが、車のセールスをしているベティの亭主・デルはとんでもないろくでなし。あろうことか麻薬の取引に手を出します。その挙句殺し屋2人に殺されてしまうのですが、その現場を偶然に覗き見てしまったベティは、その直後から記憶に混乱をきたします。つまり、デルが殺された記憶を失い、昼メロの外科医と自分は以前婚約していた間柄と、ドラマを現実と思い込んでしまうのです。
その結果、ベティはドラマの登場人物である外科医デヴィッドに会うため、カンザスからロスアンゼルスへとひとり車で向かいます。
そんなベティに疑念を抱いたのが殺し屋2人。麻薬をベティが持ち逃げしたのではないかと推測し、ベティを追いかけます。さて、ベティの運命は?

主となるストーリィは、ドラマを現実と思い込んでしまい、看護婦にもなってしまうベティに、周囲が巻き込まれてしまい困惑する、それにも拘わらずベティは外科医を演じる俳優に出会い、トントンと空想どおりに進んでしまうというもの。そんな展開に面白さがあります。
そんなベティを、レニー・ゼルウィガーが好演しています。
ごく普通の、気立ての良い女性というベティ像にレニー・はぴったり。頭がおかしいんじゃないか、と思われるところを、誰しもベティを受け入れてしまうのは、その無邪気な笑顔の所為と言えるでしょう。だから見ていて、とても気持ち良い。

サスペンスとコメディをうまく取り合わせた作品、なんといってもレニー・ゼルウィガーがお薦めです。
バックに、かつてピンク・コメディで人気のあったドリス・ディの唄“ケ・セラ・セラ”が流れます。そういえば、レニーはドリス・ディに似ているところがありますね。

※本作品は、2001年ゴールデン・グローブ最優秀主演女優賞、2000年カンヌ国際映画祭最優秀脚本賞を受賞。

2002.01.14

 


  

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