1990年のイタリア映画界の巨匠=フェデリコ・フェリーニ監督による不朽の名作「8 1/2」を基にしたトニー賞受賞の大ヒット・ブロードウェイ・ミュージカルの映画化とのこと。
主人公はイタリア人の映画監督、グイド・コンティーニ。大々的に新作映画の製作を発表したものの、アイデアが全く出てこず、苦悶するばかり。
ついつい情人とのセックスに逃げてしまったところ、その所為でますます泥沼状態は深まるばかり。心のよりどころだった妻のルイーザからも、ついに愛想をつかされる始末。
苦悩深まるばかりのグイドの前には、9歳だった頃に知った蓮っ葉な女の記憶、関わりをもった女たちとの幻想的なシーンが次々に繰り広げられていく、というストーリィ。
率直に言って、よく判らないストーリィです。ストーリィ自体は、そう面白いとも思えない。
しかし、出てくる女優たちは、極め付けに豪華です。
場面、場面、ケイト・ハドソンやニコール・キッドマンらが、まるで入れ替わるように登場し、歌と踊りを披露して、画面から去っていく。
何と豪華で、何と物足りない名女優たちの登場ぶりか、と思うばかりです。
中でも圧巻は、ソフィア・ローレン。昔と全く変わらないと感じられる容姿で登場し、その存在感。さすが、の一言です。
そんなストーリィの中で、唯一興味をひかれたのは、グイドと彼の妻ルイーザとの関係を描いた部分。
面白さはよく判らないのですが、その豪華さには陶然としてしまうミュージカル映画。
2010.03.21
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