“ラブソングができるまで” ★★
Music and Lyrics
(2007年アメリカ映画)

監督:マーク・ローレンス
脚本:マーク・ローレンス
出演:
ヒュー・グラント
、ドリュー・バリモア、ブラッド・ギャレット

 

80年代に一世を風靡した人気バンドの“ポップ”。そのヴォーカルで今はその過去の栄光だけで世を凌いでいるアレックスが主人公。
現在人気絶頂中の女性歌手から急に新曲を作って欲しいと依頼されるのですが、作詞の才能も作詞家の当てもない。たまたまレンタル観葉植物の手入れにやって来たソフィーに作詞の才能があるのを見出し、なんとかソフィーを新曲作りに巻き込もうと奮闘します。
そんなアレックスを演じるヒュー・グラント、ソフィーを演じるドリュー・バリモアの2人によるラブコメディ。

それまで知りもしなかった2人、しかもお互い過去に癒しがたい傷を持つ身。その2人が一緒にラブソング作りに励み再び夢を膨らませるというストーリィですから、結末は予想がつくというもの。しかも、アレックスについてはヒュー・グラントらしく中盤には自己中心な姿をみせ、最後に思い直して優しい面を見せるという定例パターン(私が思うには)。
しかし、そこは各々ラブ・コメディを数多く主演してきた2人。この2人の組み合わせは相当に強力です。展開が判ってしまうものの、このラブ・コメディの質は相当に高い!と感じさせられます。

ドリュー・バリモアのラブ・コメディは今まで小娘といった役柄が多かったのですが、今回は過去に恋愛で深い傷を負い未だにその想いから抜け出せないでいる女性という役柄で、ぐっと大人のしっとりしたラブ・コメディを味わわせてくれるところに見応えがあります。
ラブソング作りというストーリィですから、何曲もの素敵な曲を聴けるのが本作品の楽しいところ。
スターだった頃と同じように遊園地等で腰を振りながら歌う、というヒュー・グラントも見物かもしれません。でもアレ、エルヴィス・プレスリーの真似じゃないだろうか。

なお、エンディングのタイトルロール、その後の2人の様子が画面と画面下部の文章で紹介されます。これがちょっと面白い。本編が終わったからといってこの部分をどうぞお見逃しなく。

※しかしなあ、あの仏陀を歌作りに利用している人気女性歌手、いくらなんでも仏教に対する冒涜だ、と言いたくなります。イスラム教徒に比べ仏教徒は鷹揚なのかしらん。

2007.05.01

  


  

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