“白雪姫と鏡の女王” ★☆ 監督:ターセム・シン・ダンドワール |
「スノーホワイト」に続いてまたしても「白雪姫」かと思うと、少々驚きます。ブームがある訳ではないでしょうに。
「スノーホワイト」が言わば白雪姫ハードアクション版であったのに対し、本作品は白雪姫ファンタジーアクションコメディ版。 どちらもそれなりに楽しめる面はありますが、大きく異なるのはシャーリーズ・セロンが研ぎ澄まされた美貌と邪悪な魔女ぶりを遺憾なく発揮しているのに対し、本作品のジュリア・ロバーツに関しては中途半端な悪女ぶりが物足りず、凡庸と言うに尽きるという印象です。 その一方、主人公たる白雪姫に関しては、本作品のリリー・コリンズに軍配を挙げたい。戦うことを覚えた白雪姫姿の活発な姿が似合っていて、お姫様姿より余程生き生きとしていて可愛らしかった。 あと付け足すと、イケメンながら笑いものにされた観ある王子様、締まりませんねぇ。 白雪姫が森に迷い込んで7人の小人に匿われるのは原作どおり。ただし、本作品の7人の小人は盗賊団で、白雪姫は彼らに剣や戦い方を教わるという設定。 また、白雪姫でお馴染みの“林檎”も最後にお約束通り登場します。往生際の悪い魔女と、すっかり強かさを身に付けた白雪姫とが再び対峙する場面であり、私としては圧巻と思う場面です。 もうひとつ私として楽しいのは、エンディングで白雪姫を中心に皆が踊りを繰り広げる場面。かつて話題となったインド映画「ムトゥ踊るマハラジャ」を思い出させられました。好きだなぁ。 ※2012年01月に亡くなった世界的デザイナー・石岡瑛子さんが本作品の衣装デザインを担当、これが遺作となったとのこと。 2012.09.23 |