25年前、リアルタイムで観た作品です。
主題歌の「フェーム」は躍動感漲る曲で、一度聞いて以来ずっと耳にこびり付いています。決して忘れることのできない名曲です。
主演者の一人であるアイリーン・キャラが歌い、彼女はこの曲によってスターに躍り出たと言ってよい。
ニューヨークにある公立の芸術学校。ここには、俳優、ダンサー、歌手、ミュージシャンを目指す若者が集まってきます。
数人の生徒達を中心に、入学のオーディションから卒業まで、この学校での4年間にわたる青春群像を描いた作品です。
入学した生徒達は、様々な家庭状況を背負っています。貧困というだけでなく、家庭環境に問題をかかえていたり、文字をきちんと読むことの出来ない生徒も中にはいる。それでもこの学校をステップに自分の可能性に賭けようとする彼らのエネルギー、躍動感が凄い! それが見事に描き出されています。
ちょっとしたきっかけから、狭い食堂の中いっぱいに歌い踊る生徒達。
そして圧巻は、生徒のひとりが作曲した「フェーム」を背景に生徒達が学校から躍り出て、大勢で通り一杯に歌い踊るシーン。
そして最後の、卒業コンサートでの奏で、歌い、踊るシーンには胸が熱くなります。
MGMミュージカルのような豪華で楽しいミュージカルとは対極を成すような作品で、圧倒されるような若者たちの躍動感が忘れられません。ミュージカル映画の傑作のひとつです。
2006.01.15
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