“エリザベスタウン ★★
ELIZABETHTOWN
(2005年アメリカ映画)

監督:キャメロン・クロウ
脚本:キャメロン・クロウ
出演:オーランド・ブルーム、キルスティン・ダンスト、スーザン・サランドン

 

シューズ会社に勤務するドリューは、新開発の靴によって何と10億ドルの損害を会社に発生させてしまう。一切の希望を失ったドリューは自殺を決意しますが、そこに妹から故郷を訪れていた父親が心臓発作で急死したという知らせが届く。とりあえず自殺を延期し、ドリューはケンタッキー州の小さな町・エリザベスタウンに向かう。そしてそのフライトで、ドリューはお節介焼きのフライト・アテンダント、クレアと知り合います。
エリザベスタウンに辿り着いたドリューは、父親と親しい街の人々、クレアと共に過すことにより、癒される時間を持つことになる。

エリザベスタウンの人々は別として、キルスティン・ダンスト演じるクレアが何とも不思議な女性。
何を意図してドリューに話しかけてきたのか、何のつもりでドリューにまとわりつくのか。そのクレアとは、どんな状況にある女性なのか。
その点が最後まで明らかにされないため、最後まで不可解さ残った気分です。
それでも、エリザベスタウンの人々、クレアと接するうちに、仕事の成功・失敗だけが人生ではない、むしろエリザベスタウンでの喜びも悲しみも共に分かち合うような暮らしこそ人生ではないかと思えてきます。
その印象をさらに押し上げてくれるのが、不思議な出会いを演出してくれているクレアという女性。

父親の葬儀を終えた後、ドリューはクレアがくれた地図にしたがって単身、車で旅します。
旅とは様々な場所での人々の暮らしぶりを見ることができ、自分を見つめ直すことのできるもの。そしてドリューが旅の最後に手に入れたものは?
ちょっと夢物語のようなエンディングですが、私としては好きです。

ストーリィを理屈で理解するよりその雰囲気を味わい、楽しむべき作品のように感じます。

※最後の方、夫を失ったスーザン・サランドンが舞台の上で踊るシーンがありますが、これはお見事。芸達者な人は何をやらせても見事にこなすと感心。

2006.05.05

    


  

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