“ダンケルク” ★★☆ 監督:クリストファー・ノーラン |
凄い映画が作られたものだなぁ、の一言。 第二次世界大戦下の1940年、フランス北端の町ダンケルクでは、英仏連合軍の兵士40万人がドイツ軍によって海岸に追い詰められ、撤退を余儀なくされていた。 ノルマンディー上陸作戦を描いた、明るい基調の「史上最大の作戦」とは全く別の、戦場という苛烈な現実が映画の画面にあります。 戦場にいるという臨場感が並みのものではありません。声もなく音もなく、多くの兵士が死んでいく中で自分だけはと、必死で逃げるだけなのですから。 本作では、エピローグ部分がまた印象的で、忘れ難いもの。こんな幕切れが用意されているとはまるで思いませんでしたが、戦場とかけ離れた場所での大きな乖離に、戦争の不条理さを強く感じさせられずにはいられません。 戦争映画の傑作のひとつといって過言ではないと思います。 2017.09.10 |