“アメリカン・ユートピア ★★★
David Byrne's American Utopia
(2020年アメリカ映画

監督:スパイク・リー
出演:デヴィッド・バーン

 

凄いショーを観せてもらった、こんなショーを観られて幸せ、と言うに尽きる作品。

デヴィッド・バーンが2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」を基に演じられたブロードウェイ・ショーを、スパイク・リー監督が収録したライブ・パフォーマンス映画、とのこと。

デヴィッド・バーン(1952年スコットランド生)のことも、彼がメンバーだった米国のロックバンド「トーキング・ヘッズ」のことも、門外漢故まるで知りませんでしたが、新聞の映画評で絶賛されていたので早速観に行った次第。

冒頭、バーンズが人間の脳の模型を手に持って語り出すところから始まり、そこに男女2人のダンサーが加わり、先に進むとさらに9人のミュージシャンが加わり、狭い舞台の中で歌い、演奏しつつ踊る、という舞台が繰り広げられていきます。
各演奏者の持つ楽器に一切ケーブルが付いていないため、彼らの動きに制約が全くないところもパフォーマンスに魅了される理由です。
ショーでよくあるような装飾等はなく、生身の人間たちだけで演じられるパフォーマンス(楽器演奏はありますが)という処に圧倒感あり。

英語の歌詞が分からないので中々理解しづらかったのですが、次第にこのショーの内容が分かってきます。そして終盤の局曲等々はまさに圧巻、何と言っても素晴らしいの一言。
米国の凄さはこうしたパフォーマンス力、そして断固たる主張に現れる、としみじみ感じます。

主役の
デヴィッド・バーン、69歳だというのに、歌、踊りと、他のミュージシャンたちに全く見劣りせず、最後まで主役を貫き通しているのですから、もう感嘆する他ありません。

是非お薦めしたい、逸品!

2021.05.29

         


   

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