リンゼイ・ローハンあっての青春コメディ。
生まれ育ったNYからニュージャージー州の一軒屋に母親・妹たちと引っ越したローラ(自称、本名:メアリ)は、ドラマの主人公を夢見るハイスクール生。
目立ちたがり屋で夢想家の彼女は、つい父親までラブロマンスの悲劇の主人公に仕立て上げてしまう。かなり誇張癖のある女の子、という設定です。
そんなローラは、地元の超セレブな女の子カーラとすぐ対立してしまう。校内で上演する予定の「ピグマリオン」のイライザ役をめぐって争うばかりか、人気バンド・シッダルータの解散コンサート&さよならパーティへ行けるかどうかまで及んで競争心を燃やします。
狂言癖のある女の子と言えば本来嫌われて当然なのですが、このローラ、その虚言を実現させてみようというバイタリティに溢れています。このバイタリティがいかにもアメリカ的、そしてリンゼイ・ローハンにとても似合っています。
親友となった地味かつ野暮ったい女の子エラを思うままに引きずり回し、家族を巻き込んで大騒ぎを引き起こすローラですが、最後は“おおかみ少年ピーター”の二の舞になるに及んで漸く空想より現実の方が楽しいんだと悟る、というストーリィ。
「フォーチュン・クッキー」のようにリンゼイ・ローハンの演技力に魅せられるということはありませんが、様々なファッションに加え、歌、踊りと、彼女の存在感を目一杯に繰り広げてみせた作品。
そう、まさしくこれは、アイドル映画なのです。
※なお、ローラのライバル役カーラより、ちょっと変わり者といった感じの演劇顧問・中年女性教師の存在が愉快。
2005.05.25
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