A・Aミルンの「くまのプーさん」に登場する、プーさんとその親友であるクリストファー・ロビンのその後を描いたファンタジーストーリィ。
“100エーカーの森”で親友のプーやその仲間たちと楽しい日々を送っていたクリストファー・ロビンにもついに別れの時がやってきます。
その後クリストファー・ロビンはロンドンの寄宿学校に入学させられ、両親の死、戦争への従軍、そして今は仕事に追われる中、クリストファー・ロビンはプーたちのこともすっかり忘れ、かつての日本企業戦士のように働きバチ状態。
おかげで妻のイヴリンと娘マデリンは、彼と仲良く過ごす時間も持てません。
仕事上の難題を上司から押し付けられたクリストファー・ロビン、頭を抱えますが、何故かそこに現れたのがプー。
そのプーが巻き起こす騒動に巻き込まれながらも、何とか仕事の課題をこなそうとするクリストファー・ロビン。
そうしたドタバタ騒動の中で、クリストファー・ロビンは本当に自分に大切なものが何であるのかに気づいていきます。
が大人になった児童文学とは知っていましたが、読むに至らないままでいたところ、本映画が公開されてちょうど良いと思い、観に行きました。
A・A・ミルンの原作は「ウィニー・ザ・プー(くまのプーさん)」を読んでいますが、それ程思い入れがある訳ではないものの、作品を知っている分、ストーリィ内に入り込みやすかったかもしれません。
嬉しかったのは、久々に主演のユアン・マクレガーを観れたこと。
今や働きバチ状態とあっても、決して子供の頃の気持ちを捨て去ってしまった訳ではないことが、クリストファー・ロビンがプーを助けるため“100エーカーの森”を再び訪ねようとするところに感じられます。
クリストファー・ロビンの苦しい胸の内、微妙な心の揺れを、ユアン・マクレガーが好演。
大人が観ても、いや大人だからこそ、子供の頃と同様の冒険心も織り込まれていて、気持ちの良いストーリィに仕上がっています。
※かつてのファンタジー世界の英雄が過去の記憶を失っていたが、新たな冒険で思い出すというストーリィ、ロビン・ウィリアムズが中年になったピーターパンを主演した「フック」を思い出しました。
2018.09.15
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