“アンドリュー NDR114” ★☆
Bicentennial Man
(1999年アメリカ映画)

監督:クリス・コロンバス
主演:
ロビン・ウィリアムズ、エンベス・デイビッツ

 

近未来社会での、ロボット“アンドリュー”を主人公としたストーリィ。
マーティン一家に、家事労働用のNDR114型ロボットがやってきます。アンドリューと名づけられたそのロボットは、マーティン一家に家族の一員として迎えられます。しかし、このロボットは、驚くべきことに感情を理解することができたのです。
とくに一家の主人と末娘(リトル・ミス)に愛されたマーティンは、年を重ねてさらに人間的な考え方を身につけていきます。リトル・ミスが嫁いだ後の或る日、とうとう彼は“自由”を求めることを決意します。しかし、アンドリューが理想と思った自由とは、彼にとって“孤独”であることのスタートでもありました。彼の長い道のりは、そこから新たに始まります。
時代が進み、技術が進歩したことから、アンドリューは人間と変わらない外見を手に入れます。しかし、それで彼の孤独は癒されるのでしょうか。また、人間と同じように真実の愛を手に入れることはできるのでしょうか。
そして、最後に彼が決断したこととは何だったのでしょうか。
ストーリィは、彼が動き始めてから200年という長い年月に及びます。そのため、映画自体も約2時間半と長いのですが、それだけの時間を要するにふさわしいストーリィです。アンドリューが辿った長い旅路の果ての結末には、充実した感動がありました。
アンドリューの外見は最初ロボットそのままですが、人間の外見を手に入れたことにより、後半はロビン・ウィリアムズその人となります。ロビン・ウィリアムズという俳優さんは表情豊かな人ですが、本作品ではロボットであることから、表情を抑えて演技する必要があります。それがなかなか味わいがあって、アンドリューというロボットの実直さをよく表しています。
共演のエンベス・ディビッツという女優さんは、マーティン家の末娘であるリトル・ミスと、その孫娘であるポーシャの二役を演じ、それも各々若いときから年老いた時までと、かなりの奮闘を見せており、好ましく感じます。
本作品はSF映画ととられがちでしょうが、むしろ、たっぷり楽しめるヒューマン・ドラマと言うべき作品でしょう。

2000.12.16

 


  

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