“ANNIE/アニー” ★☆ Annie (2014年アメリカ映画)
監督:ウィル・グラック 原作戯曲:トーマス・ミーハン 脚本:ウィル・グラック、アライン・ブロッシュ・マッケンナ 主演:ジェイミー・フォックス、クロヴィェンジャネ・ウォレス、ローズ・バーン、ボビー・カナヴェイル、キャメロン・ディアス
30年前に観た1982年版“アニー”が思い出深いのと、予告編での印象から余り期待はしていなかったのですが、一応は観ておこうかと思った次第。 前作と大きく違うのは、主人公のアニーと彼女を自らの宣伝のために一時的に引き取る富豪が共に白人系ではなく黒人系ということでしょう。 だからといってその点に拘るつもりは全くありません。それより気になったのは、アニー役のクロヴィェンジャネ・ウォレスが前作よりかなり大きい少女であるためにいたいけな少女というイメージには遠いことと、富豪役のジェイミー・フォックスが野心満々の曲者というイメージ(“ドリームガールズ”の印象を引きずっている所為かもしれませんが)が強く、やはり如何にも大金持ちといったアルバート・フィニーに比べると貧相だなぁと感じざるを得なかったこと。 野心満々という雰囲気に相応しく、ジェイミー・フォックス演じるウィル・スタックスはちょうど市長選に名乗りを上げて支持率を競っている最中、そのためのイメージアップ効果を狙ってという設定です。 また、前作では皆が楽しく幸せになれるミュージカル、という印象が強く残っているのに対し、本作でのミュージカル場面はかなり限定されているという感じがします。 富豪の秘書でこれまた主要な登場人物の一人であるグレース役のローン・バーンズももう一つ魅力不足。 一方、子供嫌いなのに養育費目当てで幾人もの少女たちの里親になっているミス・ハニガン役にキャメロン・ディアスを持ってきたのは、上記の力不足を補うためだったのかとつい感じてしまいます。 最後、連れ去られるアニーの追跡に、フェイスブック等のネット投降が利用されている辺りは如何にも現代的です。 折角の名作ミュージカルのリメイクですが、1982年版を観たくなってしまった、というのが正直な感想です。
2015.01.24
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