“天使と悪魔” ★★ 監督:ロン・ハワード |
ダン・ブラウン原作の映画「ダ・ヴィンチ・コード」の続編となる作品。 ローマ教皇が死去し、新教皇を決めるための教皇選挙(コンクラーベ)が開かれる一方において、新教皇の有力候補である4人の枢機卿が何者かに誘拐され、1時間ごとに“土・空気・火・水”をもじって殺害していくという脅迫文が届きます。そのうえ、直前にスイスにある欧州原子核研究機構から盗み出された、恐るべき破壊力を秘めた“反物質”をさらに1時間後に爆破させ、ヴァティカンを破壊尽くすという脅迫が重なります。 1時間毎に枢機卿が残虐な方法で殺害される、それを防ごうとするラングドンらがローマ市内の有名史跡を次々と駆けずり回るという趣向、そのスピード感、サスペンス感に圧倒されることしきり。 ところがそんな前半を過ぎると、反物質の隠し場所追求というサスペンスの一方で、新教皇選出にかかる陰謀が浮かび上がってきて、ますますストーリィは訳が判らなくなる、といった風。 即ち本映画の面白さは、前半はスピート感とサスペンス性、後半は司祭カメルレンゴが善なのか悪なのかという複雑性にある、といって過言ではありません。 2009.05.16 |