“アリー my Love Ally McBeal

・プロローグ

vol.1

vol.2

vol.3  

vol.4

vol.5


 

1.

“アリー my Love プロローグ  ★★
Ally McBeal
(1999年アメリカ映画)

制作総指揮 :デビッド・E・ケリー  主演:キャリスタ・フロックハート

 

連続テレビ・ドラマで人気沸騰した作品のビデオ化。
主人公アリー・マクビールは、子供の頃からの恋人と喧嘩別れしたものの、そのままロースクールを卒業し、今や女性弁護士。しかし、所属事務所でセクハラに遭い、辞めてやると飛び出したところ、ロースクール時代の同級生と出会い、その法律事務所へ転職。ところが、そこに元の恋人ビリーもいたとは! それも既に結婚して!
仕事に悩みも不安も持ち、元の恋人にも未練たっぷりで忘れられない。そんなごく普通の悩める若い女性の姿を、CGC技術も活用してコメディータッチで描いた作品。
皆、現代社会に疲れているということなのでしょうか。(苦笑)
プロローグでは、第1章から始まり、第2章から第11章までを要約してすっとばし、第12章でダンシング・ベイビーが登場します。
なんとなく微笑ましくなり、主人公アリーに肩入れしたくなるストーリィです。

※1999年エミー賞最優秀作品賞受賞。

2000.01.16

 

2.

“アリー my Love vol.1 ★★
Ally McBeal

第2話 愛は妥協から/第3話 恋愛方程式

 

本巻は、第2話と第3話を収録して計87分。ちょうど1時間ドラマの2回分相当です。
2本目となると、登場人物は既に顔見知りですし、人物の性格も既に承知のとおり。したがって、とくに感激とかいうものはありません。でも、その代わりに、主人公アリーとはもうすでに親密な友達気分ですし、軽い気持ちで楽しめるというところが魅力なのかもしれません。つい、惹かれて借り出してしまいます。
本巻でもアリーは相変わらず。生真面目で不器用で、人のためと思いつつ騒動を起こして、その収拾に心身をすり切らしています。一方で、自分の恋愛はというと、マニュアル本を信奉して一字一句従うありさま。彼女曰く、失敗したときの言い訳になる、とか。現代アメリカの、性経験もあるエリート女性がまさか、と思うのですが、自由奔放さの表面の裏に隠された本音があるというのも、またアメリカ社会らしいところ。そんな本音を隠し立てせずに描き出しているところが、この作品の人気あるところなのでしょう。
小さな事柄に過剰反応し、恋愛に自信がなく、仕事の成否に一喜一憂する、そんなアリーはやっぱり可愛い女性です。
本作品で面白いところは、アリーの勤める弁護士事務所のトイレが、男女共用であるところ。しばしば、アリーをはじめとする登場人物たちの嘆きの場、また思わぬ盗み聞きをされる場として大いに活用されていています。

2000.02.17

 

3.

“アリー my Love vol.2  ★★
Ally McBeal

第4話 ラブ・アフェァ/第5話 涙の数だけ

 

本巻で騒動の原因となるのは、いずれもアリー。
第4話は、大学時代の恩師が急逝し、その弔辞を未亡人からアリーが頼まれるのですが、当時アリーと不倫関係にあっただけに、アリーは困惑+興奮+支離滅裂化。結局不倫もバレた挙句、弔辞までやる羽目に。
不倫関係というのは、もはや珍しいことではないのか、とアリーを弁護するように思ってしまいます。

第5話は、スーパーで口論となった相手の初老のオバサンを、アリーが足をひっかけ転ばせたところ、怪我したために傷害罪で逮捕。さらに避妊ゼリーまでポケットに入れていたところを防犯カメラに撮られていたことから、万引き容疑まで。弁護士だというのに、なんてこと! 刑事告訴は逃れたものの、業務停止を審査される危機に直面。
よくもまあ、幾度も騒動を巻き起こし、その度にパニック化してビリーを巻き込むものか、と感心することしきり。度重なるミスに1人落ち込むアリーの姿は、可愛くもあり、連帯感をもたらして見る方に安心感を与えます。(^^;)
それにしても、アリー、ビリー、リチャードというのは、良い仲間です。こんな職場で働けたらと羨ましくなる部分もあり。
 

2000.03.20

 

3.

“アリー my Love vol.3 ★★
Ally McBeal

第6話 婚 約 /第7話 魔性の女

 

Vol.3は、面白さから言うと、ちょっと低調。
第5話は、太りすぎの弁護士が裁判所で急に呼吸停止で倒れる。彼と交渉中だったアリーは、必死に人工呼吸をして、彼を救う。そうすると、彼がアリーの元を訪れてきて、直前に控えた結婚式を取止め、アリーとつき合いたいと申し込んでくる。自分の男性関係もままならないのに、彼とその婚約者の間に板ばさみになってしまうアリーの顛末。

第6話。(ネタバレ気味) 依頼を受けてユダヤ教のラビと交渉に赴いたアリーは、ついエキセントリックになってしまい、ラビに喧嘩を吹っかける結果になってしまう。沈着冷静なのが弁護士の筈なのに、何故アリーはこうなってしまうのか。相変わらず、お騒がせ女である。一方、ビリーの妻ジョージアは、事務所のパートナーから女房の悋気を理由に、部門異動を言い渡されて、徹底抗戦。
アリーは、生真面目に理想の男性を追い求めることをやめて、いろいろな男性との付き合いを楽しむ“魔性の女”を決意。ジョージアは今までの事務所を退職して、リチャードの事務所へ転籍。アリー、ビリー、クッキーの仲間に加わる。

2000.04.30

 

3.

“アリー my Love vol.4  ★★
Ally McBeal

第8話 友達以上恋人未満 /第9話 ダーティ・ジョーク

 

Vol.4まで来ると、もう安心してアリーの世界を楽しむ、という感じです。
第8話は、ビリーが、アリーのコーヒーを飲む色っぽい仕草から、アリーとのエッチを思い出して落ち着かなくなる、というストーリィ。
また、第9話は、ルームメイトのレナと賭けをして、バーで客全員の前でダーティ・ジョークを披露する羽目に陥るというストーリィ。
けれども、実際に興味を惹かれたのは、サイド・ストーリィ。郵便配布係りのセクシーな娘にリチェード、ビリーがポケッと見とれるのはいつものことでしたが、今回はそれが原因で事務所の女性事務員からセクハラ訴訟或いはストライキを起こされかねないという事態に陥ります。なんやかやとそれが落ち着いたと思ったら、今度はその当の娘から、事務所の女性事務員から差別されたとして、雇用者責任を訴追される羽目に陥ります。
法律の専門家であるリチャードらが、身内から訴追されるなんて! アメリカ社会ならではの話であり、興味津々。

2000.08.09

 

5.

“アリー my Love vol.5  ★★
Ally McBeal

第10話 無慈悲な天使 /第11話 銀の鐘

 

Vol.5まで来ると、もう惰性としか言えない面もあるのですが、気晴らしに安心して楽しめる、という点が離れ難いところ。
第10話は、未成年売春の容疑者ステファニーの弁護をアニーが命じられます。ところが、ステファニーは男の子。アリーの献身さが感じられますが、ストーリィとしてはまあまあ。
それより、第11話が面白いです。夫1人・妻2人の関係を裁判で公に認めさせたい、という依頼がリチャードの事務所に寄せられます。新しい恋人を家族として迎え入れることによって、かえって冷えていた夫婦関係が好転したという彼らの言葉に、ジョージアがビビッ!ときます。ビリー・ジョージア夫婦とアリーの関係も同様では? そしてそれって何ぞや? ジョージアの申し入れで、3人での話し合いにアリーが引きずり込まれます。事務所の各人それぞれの恋模様が織り込まれ、最後はクリスマス・パーティで何とか収まるというストーリィですが、久しぶりの刺激的な展開が快感。

2000.10.01

 


 

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