小説の映画化。
小説を読んだ時はいかにも映画化向きの作品と思ったのですが、実際に映画化されたものを見ると、結構難しいものがあったなと感じます。
主人公となるのは、未だ大人になりきっていない印税収入で暮らし女性と楽しく付き合うことだけを目的としている男性ウィルと、精神不安定な母親を抱えて子供らしく振る舞う事のできない少年マーカスの2人。
そんな2人が偶然知り合ったことから、ウィルはマーカスを通じて大人らしく、マーカスはウィルを通じて子供らしさを取り戻すという、成長物語。
とくに難しいのはマーカスを描く事。彼の心理状況はかなり複雑なものがあり、ウィル以外にも学校の上級生リリーとの関わり等も大きな要素を占めているのですけれど、映画ではそこまで描くには時間が足りないという具合。
その為、解説傾向が強い割に内容は判り難い、という印象が拭えません。
ストーリィとしては、小説の方がやはり納得感があります。
2003.03.16
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