“雨に唄えば” ★★★
SINGIN' IN THE RAIN
(1952年アメリカ映画)

制作:アーサー・フリード
監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
主演:ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー

 

今更言うまでも無い、ミュージカル映画最高傑作のひとつ。
とくに有名なのは、ジーン・ケリーが恋の喜びを抑えきれず、雨の中で踊り出すシーンですが、他にも楽しい場面があります。
特に挙げるとすると、デビー・レイノルス、ドナルド・オコナーと3人で唄い踊る“グット・モーニング”の場面。
ドナルド・オコナー演じるコズモが、ジーン・ケリー演じるドンを励まして、笑いを振りまくように踊る場面。
それともうひとつ、人気俳優ドンが街中でファンに取り込まれ、逃げ出して市電に登り、デビー・レイノルズ演じるキャシーの車に飛び降りるシーン。冒険活劇さながらのこのシーンは、ジーン・ケリーが主演した「三銃士」を思い出させられました。
さらに、シド・チャリースが出演しているのも見逃せません。

ストーリィは、映画がサイレントからトーキーに移り変わる時期を背景にしたもの。ミュージカル、ドンとキャシーのラブ・ロマンスというだけでなく、同時に映画の歴史を描き出している点が、本作品の魅力です。
サイレント時代の人気スターたちが、トーキーとなって発声練習に悪戦苦闘する様子、トーキー時代故にミュージカル映画が花開いたこと、ミュージカル映画の発展する様子。映画ファンにとっては堪えられないストーリィです。

何度見ても飽きることない傑作。
共演のデビー・レイノルズは、美人というより、可愛らしいという印象です。
※私が好きなデビー・レイノルズ作品は、本作品と「歌えドミニク」の2つ。

 

2004.01.11

 


 

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