“パリの恋人” ★☆
Funny Face
(1957年アメリカ映画)

監督:スタンリー・ドーネン
主演:フレッド・アステア、オードリー・ヘップバーン


フレッド・アステアの作品を更に観たい、という気持ちから借り出した作品。といっても、アステアの晩年ですから、全盛時のようなスピードも、キレもあるアステア・ダンスが見られないのは仕方ないでしょう。ただ、かさを浸かっての小技の見事さには、完璧主義者であるアステアならではのものがあり、アステア・ファンとしては見所もあります。
何故、わざわざアステアを引っ張り出したかというと、それはもう、オードリー・ヘップバーンの魅力という他ありません。本作品を見ても、改めてそれは感じざるを得ません。とにかく、どうやっても絵になる女優さんです、オードリーというのは。ですから、名優と競演をさせたくなる。したがって、オードリーの恋人役というのは、はるか年上というパターンが多くなる。代表的なのは、「昼下がりの情事」のゲイリー・クーパー、そして「麗しのサブリナ」のハンフリー・ボガード、ウィリアム・ホールデン、「マイ・フェア・レディ」のレックス・ハリスンと。そしてこの「パリの恋人」も。思えば、アステアとオードリーの組み合わせなんて、貴重! よくぞやった! というに相応しいものです、ホント。
ストーリィは、女性ファッション誌のカメラマン・ディヴィッド(アステア)と編集長マギーに見出された、地味な書店員ジョー(オードリー)が、モデルとしてパリに連れて行かれ、ディヴィッドとの恋も実らせる、というもの。
オードリー自身も、かなり踊りを披露しており、彼女がその方面でもそれなりに達者であることを見ることが出来ます。オードリーという人は、やはりなかなかの女優さんです。
パリの観光案内的要素、アステアとオードリー2人の軽やかなダンス・シーンが、素敵なところです。
なんと言っても、1957年、私がまだ2歳の頃の映画作品なのですから、当時としてはかなり華やかな作品だったことでしょう。

2000.10.15

 


 

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