既に映画、TVドラマとシリーズ化されているようですが、私はそれらについて何も知らず。この“海猿”、観るのは今回が初めてです。
予告編でフェリーが座礁・沈没、乗客を救出するためフェリーに乗り込んだ海上保安庁の機動救難隊員が絶体絶命の窮地に陥るという海洋スペクタクル。
昔、パニック映画の走りとなったジーン・ハックマン主演の「ポセイドン・アドベンチャー」を封切日に観に行ったという記憶を呼び覚まされたせいか、ちょっと手が出て観るに至りました。
海上保安庁の救難潜水士である仙崎大輔のいる鹿児島に、婚約者の環菜(かんな)がお手製のウェディング・ドレスを携えて会いに来る。しかし、ちょうど海難救助で遭難者を助けられなかったという悔いをひきずっていた大輔は結婚に対しての自信を失っていた。
そんな折、鹿児島沖3キロの海上で乗客6百人余を乗せた大型フェリーが、他の事故船と衝突、座礁という海難事故が発生します。船底から浸水が始まったフェリーが沈没するのは時間の問題。しかし、大輔とコンビの吉岡の2人は救助すべき男女2名とともに、急速に傾きつつあるフェリーの中に閉じ込められてしまった。4人はどう脱出するのか。環菜が、大勢の救助隊員がフェリーの沈没を見守る中、果たして4人は助かるのか、というストーリィ。
事故が大規模の割りに迫力ある人物の登場が少ない所為か、どことなくこじんまりした印象を受けます。
でも、海難事故の度に救助活動の出動する海上保安庁の実態を一般人はなかなか知らないもの。そんな救助隊員たちの実態を描いたことは、彼らを身近な存在にするという点で意義あるように思います。
こじんまりとした作品と思いつつも、クライマックスとなる最後の場面にはさすがに胸熱くさせられます。
それなりに楽しめた、和製スペクタクル映画です。
2007.02.18
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