“UDON” ★★
(2006年日本映画)

監督:本広克行
脚本:戸田山雅司
出演:
ユースケ・サンタマリア
、小西真奈美、トータス松本、鈴木京香

 

うどんに始まりうどんに終わる、うどんにかけた物語。この場合の“うどん”とは、讃岐うどんのことです。
ニューヨークでお笑い芸人を目指したものの夢破れて故郷の香川に戻ってきた松井香助。実家では父親が細々と製麺屋を営んでいる。もうひとりの主人公は、地元タウン誌の編集部員である宮川恭子。
歩合給でタウン誌編集部に雇われた香助のアイデアで、地元の美味いうどん店を場所が読者に簡単に判らないよう紹介する記事を連載し始めたところ、一躍人気急上昇。地元だけで沸くに留まらず、県外からも大勢の人が香川に殺到するという日本中を席巻した一大ブームが巻き起こります。そこまでが前半。
しかし、ブームは所詮いつしか終わるもの。その後に香助はどう身の振り方を考えるのか、そこからが本物語の後半であり、一番大切な部分です。

本作品を観ていると、うどんが地元の日常の中にどれだけ根強く結びついているかを感じます。どこに行こうとうどん店のあるのが当然であり、そのうどんが美味いこともまた当然のことなのでしょう。そんな当たり前のものを大騒ぎされてしまっては、地元にとってはかえって迷惑なんだろうなぁと思います。
それから後は定型的なパターンへとストーリィは進んでいくのですが、その中にこそがうどんの地元らしい良さが感じられて楽しい。他の地域だったら、そう易々とライバルに秘訣を伝授することなど考えられないことでしょう。
またずぅ〜っと観ていると、当然のことながらうどんが食べたくなりますね〜。そばよりうどん!とついつい思ってしまう。そしてさらに、昼を外食していた頃通っていた讃岐うどん店のことも思い浮かべながら観てました。

軽妙でコミカル、かつうどんへの愛情が溢れていて、楽しい作品です。コミカルという点で小西真奈美が奮闘しているところが微笑ましい。
ただ最後のエンディング、もうひとつ意味が判らないんですけど・・・(苦笑)。

2007.06.11

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