2020年に本屋大賞を受賞した凪良ゆう「流浪の月」の映画化。
原作は素晴らしかったですが、本映画も原作にとらわれず素晴らしい、と言えます。
何より目を見張ったのは、主人公である家内更紗を演じた広瀬すずさんの、少女から大人の女性へ脱皮したという感のある演技でしょう。これが見処。
それにしても人は、何故過ぎたことを何時までも蒸し返すのでしょう、一度犯罪を犯した者に対しては何時までも攻め続けて良いと思っているのでしょうか。自分は安全なところに居て。
改めて、必死に生きようとしている更紗、佐伯文の二人の姿に胸を打たれます。
二人の出会いはお互いにとって不幸の始まりだったのでしょうか。
いや、そうではないでしょう。一人では辛いだけのことでも、二人でいれば幸せを手にすることもできる筈。
そう信じたい気持ちを新たにします。
なお、原作ではエピローグ部分が後日譚として貴重なのですが、映画ではそこまで描くことは出来なかったようです。
原作未読の方には、是非これを機会に原作も読んでみて欲しいと思います。
2022.05.18
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