“キリエのうた” ★★ 監督:岩井俊二 |
東日本大震災を出発点に、孤独な女子2人を、小学生時、高校生時、東京での再会時と、13年に亘って描いたストーリィ。 東京の渋谷、“キリエ”と名乗って路上ミュージシャン活動をしている路花(るか)は、東日本大震災で両親と姉を失くし、施設・里親の元で育った女性。しかし、孤独感は少しも癒されていない。 震災以来、歌うことはできるが、日常会話の声を余り出せずにいるキリエ。 その二人に、路花の亡姉と恋人関係にあった潮見夏彦、偶然見かけた小学生の路花を家出少女かと心配した学校教師の寺石風美が絡みます。 観ていて惹き込まれるストーリィなのですが、何を伝えようとした作品なのか、いまいち掴めなかったという気持ちが、残念な想いとして残ります。 一方、東京でのキリエと逸子の生活背景が非現実的、という処が最後まで気になりました。 ※キリエ(路花)役のアイナ・ジ・エンド、かなり変わった歌声で、キリエの歌う歌はかなり印象的。その点、キリエ役にぴったりだったのでしょう。 2023.10.15 |