“渾身 KON-SHIN” ★★ (2013年日本映画)
監督:錦織良成 原作:川上健一 脚本:錦織良成 出演:伊藤歩、青柳翔、井上華月(はづき)、甲本雅裕、笹野高史、中村嘉葎雄、財前直美、宮崎美子、高橋長英
川上健一作品の映画化。 私は好きな作品でしたが、地味な作品で特に話題になるということもなかったという印象だったので、映画化は意外でした。 隠岐の島、20年に一度行われる水若酢(みずわかす)神社の遷宮を機会に行われる“古典相撲大会”を背景にした家族ストーリィ。 訳有りの英明でしたが、遷宮相撲大会における正三役大関に選ばれ、今や皆の期待を背負って土俵に向かおうとするところ。その英明を熱く見守るのは、妻の多美子と5歳の娘=琴世。 相撲大会の進行に合わせて、過去の事情が描かれます。 婚約者を捨てて駆け落ち同然に結婚して島を出た坂本英明と麻里。双方の親から勘当状況にあるものの、意を決して本土から島に帰ってきた。2人は琴世という愛娘を得ますが、麻里は病を得て若くして逝ってしまう。父子2人だけとなった英明と琴世の生活を麻里に代わって世話したのが、麻里の親友であった多美子。 紆余曲折を得て2人は夫婦となりますが、琴世は未だに多美子のことを「あのねえちゃん」と呼んでいる。 そしてついに遷宮相撲大会の日・・・・。 隠岐の島の自然、珍しい古典大相撲という見処に感動的な家族ドラマという取り合わせ。 本作品の良さは素直に感動できるところ。余韻も文句なし。観終わった後の気分は極めて爽快です。
2013.01.12
※原作 → 「渾身」
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