“ゲゲゲの鬼太郎” 
(2007年日本映画)

監督:本木克英
原作:水木しげる
脚本:羽原大介
出演:ウエンツ瑛士、井上真央、田中麗奈、大泉洋、間寛平、室井滋、小雪

 

あの人気マンガを実写化するとどうなるのか? 長年のファンとしては確かめずにはいられない。早速観に行って来ました。
しかしその結果はというと、マンガが単に実写化されただけ、という印象。それを大したものだと思うか、そうでないと思うかは人によって各々でしょう。
私としては後者。また、せっかくの映画としてはやはり物足りない。

ストーリィは、ねずみ男が盗み出した妖怪石にまつわる事件に、高校生の姉・実花と小学生の弟・健太が巻き込まれ、鬼太郎が2人を守ろうとします。しかし、ネズミ男の偽証言からかえって鬼太郎が犯人とされ釜茹での刑に処せられるという大ピンチ。鬼太郎と実花の間にほのかなロマンスが芽生えるのが、映画ならではの要素かもしれません。

ストーリィは物足りないもの俳優陣は賑やかです。出演者の人たちの中にも鬼太郎ファンはいる筈。それ故にファンたる俳優さんたちは本映画への出演を楽しんだのではないでしょうか。
その中でも一番生き生きと感じられたのが、猫娘を演じる田中麗奈。室井滋の砂かけ婆あ、間寛平の子泣き爺に比べると素顔に近い分、演じどころもありましたし。
実は私、鬼太郎より田中麗奈の猫娘の方に注目していました。猫娘のちょっと切なくて健気なところは見逃せない部分です。その田中麗奈、猫娘をとても楽しく演じているようです。幕切れの踊るシーンもかなり楽しい。

※鬼太郎が初めてマンガ雑誌の登場したとき、たまたまですけれどその号を見ています。最初は「ゲゲゲ」というようなユーモラスなものではなく、「墓場の鬼太郎」という薄気味悪い題名。しかも、絵の雰囲気自体、かなり他のマンガとは違うものでした。その鬼太郎がこんなに国民的人気をもつキャラクターになるとは、当時とても思いもしませんでした。それだけに鬼太郎には思い入れがあります。

2007.04.29

     


  

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