“雨鱒の川” ★★
(2003年日本映画)

監督:磯村一路
原作:川上健一
脚本:小林弘利、ぜんとうひろよ、安堵麗
出演:玉木宏、綾瀬はるか、阿部寛、中谷美紀、星由里子、須賀健太、志田未来

 

川上健一原作の映画化。
幼馴染の恋を守り育て、そしてそれを貫いていくというラブ・ストーリィです。
映画の副題は「ファースト・ラブ」となっていますが、その視点からこの映画が制作されているという証でもあるでしょう。

母子2人暮らしの心平は、やんちゃで魚採りと絵を描くことの好きな男の子。その心平は、耳の不自由な少女・小百合と大の仲良し。何故か心平の言葉だけは小百合にちゃんと伝わり、また小百合の言おうとすることを心平だけはすぐ理解します。
そんな2人ですが、大人になると今までどおりには行きません。酒造会社の社長である小百合の父親は、英蔵を小百合の婿として蔵元を継がせようとします。心平と小百合の純愛はどうなるのか、というストーリィ。

映画のストーリィとしてはかなり不自然なところも多いのですが、「雨鱒の川」の愛読者としては、原作がどう映画化されるのかが興味の的であって、その点ではまずまず。原作同様に爽やかなストーリィに仕上がっていて、及第点と言えます。
原作は東北が舞台でしたが、映画では北海道。大自然をバックにした、子供時代の心平と小百合の伸び伸びした姿は観ていてとても清々しい。
ストーリィ云々より、作品全体の爽やかさ、北海道の大自然の中で育つ子供たちの姿が楽しみな作品です。

2005.04.23


※原作 → 「雨鱒の川」 

         


  

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