前半は、主人公である折村花子(松岡茉優)が、映画監督として自分の家族を題材にした映画を撮ろうと奮闘するのですが、プロデューサー側にうまうまと利用されて棄てられるという展開。
その花子、偶然バーで知り合った、かなり空気の読めない青年である舘正夫(窪田正孝)から追求され、やり返さずに済ませるもんかと、実家に舞い戻り実の父親を出演者にして映画を撮ろうとする。
後半は、再び実家に集まった花子、父親、二人の兄、そして正夫が混じってのドタバタ家族物語。
これがまぁ、ダメダメ家族の典型といってよく、やたら怒りまくる花子に、大人しい父親は自分の病気のことを中々言い出せず・・・・。
実はもっと多面的な見どころがあるのですが、簡単にまとめてしまうと上記のとおり。
ダメダメでバラバラだった家族が、隠されていた事情を知ることによって再び家族としての繋がりを取り戻すストーリィ。
かなり変わった青年像を演じる窪田正孝さんも興味どころですが、本作の見処は松岡茉優さんの演技、というに尽きます。
他人に対して遠慮がちな態度を見せますが、最後の最後では自分を譲らない。
我慢し続けていた処を正夫に焚きつけられて怒りをぶちまける、そして家族への遠慮ない暴言等々。
女優=松岡茉優の演技力、達者ぶりを存分に堪能できる作品です。 お薦め!
2023.10.28
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