寿木
(すずき)けい著作のページ


富山県砺波市出身、早稲田大学卒。エッセイスト。大学卒業後編集者として働きながら執筆活動を開始。2022年山梨県に移住、 築130年の古民家を改修し、23年紹介制の宿<遠矢山房>を開業。薪割りから室札、調理まですべてを手がける。ふたりの子どもと甲斐犬と暮らす。

 


   

「わたしの美しい戦場 ★★




2025年07月
新潮社
(1800円+税)



2025/08/28



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山梨県に購入した古民家。その古民家で始めたのが、紹介制の宿<遠矢山房>。
本作はその遠矢山房での、客を迎え、手作りの料理でもてなし、子ども二人+甲斐犬のブンと暮らす日々、10月から 翌年9月までの一年間を語ったエッセイ。

宿泊客を迎えるといっても、地元の食材を工夫して調理、日々の暮らしの中に客人を迎えるといった雰囲気で、自然に囲まれたごく普段着の生活ぶりをみるようです。
宿泊客にも、この古民家での暮らしの良さ、素敵さを一緒に分かち合ってもらおう、というのが寿木さんの趣旨なのではないでしょうか。
その所為か、本書を読むとそのまま、遠矢山房での暮らしを一緒に過ごしているような気分になり、とても居心地がいい。

文中に宿泊客に提供する料理のメニューも掲載されていますが、もう少し写真もあったらなぁと、つい欲張りたくなります。

気持ちが洗われるような気持ち良さを感じるエッセイ本です。


序/10月-あの障子、最高だね/11月-柿の尻をもむ/12月-温泉街の大喧嘩/1月-太陽が照らす者/2月-梅の涙/3月-畳の目ひとつの春/4月-山に星座を探す/5月-野良のアリア/6月-デコルテの北斗星/7月-口紅、夕立ち、蛍袋/8月-百の顔で土に生きる/9月-読めないハガキ/それぞれの春−あとがきに代えて

         


     

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