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1973年、東京都生まれ、日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。2018年現在、TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のMCを務める。「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」にて第31回講談社エッセイスト賞を受賞。 ※「ジェーン・スー」は芸名。外国人が割引されるプランがあったホテルに外国人のふりをして宿泊したときに使った偽名をmixiのハンドルネームにし、そのまま芸名に。 |
「生きるとか死ぬとか父親とか」 ★★☆ |
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2021年03月
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新潮社の宣伝誌「波」に連載されていたエッセイですが、どうも連載形式で読むのは苦手、外国人の父娘の話だしなぁと見送り、単行本化時もその流れのまま、見送っていました。 さて本書の冒頭は、2016年元旦。 その父親、6歳年上の母に猛烈アタックし、母の両親兄弟に猛反対されたものの結婚。一時は貴金属卸・小売事業で成功し、会社兼自宅の4階建てビルを建てるまでに至ったが、母の死後投資に失敗してすっからかん、という。 いい加減な処もある人物ですが、何故か尽くしてあげたいと女性に思わせる能力に長けているという。 親がどういう人間だったのか。子供としては小っ恥ずかしくて、中々聞けはしないもの。 未婚の一人娘と父、そして亡き母という家族関係を深い思いを込めて語った得難い一冊。是非お薦めです。 この男、肉親につき/男の愛嬌/結核男とダビデの星/サバランとミルフィーユ/ファミリー・ツリー/不都合な遺伝子/戦中派の終点とブラスバンド/七月の焼茄子/それぞれの銀座/ミニ・トランプ/東京生まれの東京知らず/H氏のこと/二人にしかわからないこと/商売は難しい/ステーキとパナマ帽/騙すとか騙されるとか/ここにはいない人/ふたたびの沼津/真っ赤なマニキュア/予兆/はんぶんのおんどり/小石川の家T/小石川の家U/いいニュースと悪いニュース/似て非なる似た者同士/父からの申し次ぎ |