|
1962年東京都生、早稲田大学第一文学部哲学科社会学専修卒。東京出版販売(現トーハン)勤務を経て、2007年東京大学大学院学際情報学府修士課程修了、同博士課程に進学。相模女子大学非常勤講師等。 |
●「書棚と平台−出版流通というメディア−」● ★★ |
|
2009/10/25
|
新聞の書評欄で紹介されていたことから、興味をもった本。 元々は、著者の柴野さんが20年余りにわたる大手取次会社勤務を経て東京大学大学院に入学、そこで提出した修士論文を元に大幅な改稿を加えたという一冊です。 現在あるような出版社〜取次〜書店という流通形態が、最初からこうだったとはもちろん思いもしませんが、それ以前のどんな形態を知っているかというと、いきなり江戸時代の貸本商売にまで飛んでしまうことに気がつきました。私の中で、その間がまるで空白状態。 決して読みやすい本ではありませんが、本好き、書店好きという人であれば、ざっと読んでみるだけでも充分楽しい一冊です。 序章/メインストリームの系譜/赤本の近代/購書空間の変容/近代テクノロジーとしての取次/出版流通の力学/終章 |