西成活裕(にしなり・かつひろ)作のページ


1967年東京都生、東京大学卒。修士および博士課程は航空宇宙工学を修了。専門は非線形動力学、渋滞学。2007年「渋滞学」にて講談社科学出版賞および日経BP・BizTech図書賞を受賞。現在、東京大学先端科学技術研究センター教授。

 


 

「誤解学 ★☆


誤解学画像

2014年05月
新潮選書刊

(1200円+税)

  

2014/07/08

  

amazon.co.jp

何かと問題になる、あるいは問題発生の原因となる“誤解”の発生プロセスを理論的に解明し、その対処方法を論じた一冊。

題名を聞いてちょっと興味が湧きました。
ただし、記号を用いて発生のパターンを論じた部分をきちんと理解しながら読むのは荷が重かったので、著者には申し訳ありませんがすっ飛ばして読ませてもらいました。

誤解は無い方が良いし、誤解を受けることのないよう注意しているつもりですが、それでも誤解を完全に避けるということは無理な筈。
そもそも誤解とは、発信側だけでなく受信側にも原因がありえること、また常に誤解は発生しうるものであり、その事実を踏まえてそのリスクを避けるためにはどうしたらいいか、という姿勢が大切なのだろうと思います。

さらに論は進められ、誤解がない、あるいは誤解が生じないとはどういう場合か、さらにその結果としてコミュニケーションはどう成立するか、が語られていきます。

普段余り考えることはありませんでしたが、こう理論的に解明されると、自分としてどう対処していくべきなのかが、少し明確になっていくように感じます。その点で本書を読む意義はあったかな、と思う次第。

1.誤解とは何か/2.誤解の理論/3.誤解の原因/4.誤解の後で/5.誤解と社会

     


 

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