稲田俊輔著作のページ


鹿児島県生、京都大学卒。酒類メーカー勤務を経て円相フードサービスの設立に参加。和食、ビストロ、インド料理等、幅広いジャンルの飲食店展開に尽力。2011年東京駅八重洲地下街に南インド料理専門店<エリックサウス>を開店、総料理長。現在は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に、業態開発や店舗プロデュースを手がける。

 


 

「お客さん物語−飲食店の舞台裏と料理人の本音− ★★   




2023年09月
新潮新書
(860円+税)



2023/10/23



amazon.co.jp

料理店側の本音、事情等、興味を惹かれる点多々あり。
お客だからと当然と思っていたことでも、反省することもあり。

高級店からチェーン店まで、飲食店を利用したことがない、という人はいない筈。
店側からも歓迎される客であるために、勉強になることもあります。
是非、読んでみることをお薦めします。

私が特に興味を引かれた点は次の2点。
一つは、一人客の是非。
私は独身時代、フランス料理店を一人で食べ歩きしていた時期があるのすが、最初こそ緊張したものの、店側もそれなりに気遣ってくれることが判り、それ以降は一人で食事することに何ら抵抗感はありませんでした。一人客でも気にすることはないと思います。
もう一つは、お酒等の注文のこと。
我が家は酒を飲まないので、旅館での夕食時にもお酒等を断ってしまうことが殆どなのですが、店側はそこで利益を確保しているとのこと。申し訳なかったなぁと反省する処です。

店側の方針、やり方もそれぞれ、客の好みもそれぞれですが、お互いに相手へのマナーを守ることは大切だと改めて感じた次第です。


はじめに
T お客さん論
1.客、お客さん、お客様/2.常連さんと特別扱い/3.レビューサイトのお客さん/4.サラダバーとお客さんの経営学/5.貪欲なのに狭量な日本人の味覚/6.ホームパーティにおける手土産問題/7.ひとり客のすゝめ@/8.ひとり客のすゝめA/9.ひとり客のすゝめB/10.ざわつかせるお客さん/11.コース料理受難の時代/12.不安になるお客さん/13.嫌いなものについて堂々と語ろうではないか論
U 飲食店という“文化”
1.お客さんに可愛がられる店、リスペクトされる店/2.マイナージャンルのエスニック/3.「接客」という概念の無い店/4.あるラーメン店の老成/5.後継者とお客さん@/6.後継者とお客さんA/7.飲食店と価格@/8.飲食店と価格A/9.平成クリスマス狂騒曲/10.忘年会ノスタルジー
V お客さん物語
1.お茶漬けの颯爽/2.友だちとは何であるか/3.説教したがるお客さん@/4.説教したがるお客さんA/5.立ち飲み屋のお客さん十態/6.騙す人々、騙される人々@/7.騙す人々、騙される人々A/8.英国パブのマドンナ/9.浅草のシルベール
おわりに

   


  

to Top Page     to エッセィ等 Index