平松洋子著作のページ


1958年岡山県倉敷市生、東京女子大学文理学部社会学科卒。エッセイスト、フードジャーナリスト。2006年「買えない味」にてドゥマゴ文学賞、13年「野蛮な読書」にて第28回講談社エッセイ賞を受賞。

 


   

「野蛮な読書 ★★        講談社エッセイ賞


野蛮な読書
 
2011年10月
集英社刊
(1600円+税)

  

2013/05/02

  

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怒涛の如く本、作家等々について語りまくったエッセイ本。
第1章部分はまるで、留まることなく奔放に語りまくった、という印象です。
姿勢を正してきちんと読む・語るという風ではないからこそ、かえって楽しい。その語りに勢いがあるところが魅力です。

第2章は、官能作家の宇能鴻一郎、美男俳優の池部良、作家の獅子文六、女優の沢村貞子について語った章。
この中で抜群に面白かったのが
「宇能鴻一郎私論」。一冊読んだかどうか程度で私はよく知らない作家なのですが、こういう作家だったのかと目を覚まされる思い。まさに宇能鴻一郎、侮れず、です。やや誇張気味ですが、興奮する位面白い!
次いで
「池部良賛江」も、興味十分、面白さも十分です。

もちろん様々な本について語ったエッセイなのですが、全く本に捉われていません。
平松さんの勢いに乗って、面白く読み切ってしまいましょう。

第1章 贅沢してもいいですか
能登とハンバーガーと風呂上がり/贅沢してもいいですか/わたしの断食一週間/まずいスープはうまい
第2章 わたし、おののいたんです
わたし、おののいたんです−宇能鴻一郎私論/最後の銀幕スタア−池部良賛江/獅子のまるかじり−獅子文六、ほんとうの味/四日間の空白−沢村貞子の日記文学
第3章 すがれる
春昼/夏のしっぽ/クリスティーネの眼差し/雪国ではね。/すがれる

    


     

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