俵 万智作品のページ


1962年12月31日大阪府生、早稲田大学第一文学部卒後、高校教師。86年角川短歌賞を受賞。87年第一歌集の「サラダ記念日」がベストセラーとなり、翌年現代歌人協会賞を受賞。他に「かぜのてのひら」「チョコレート革命」(歌集)あり。

 


 

●「ある日、カルカッタ」● 




2001年2月
新潮社刊
(1400円+税)

2004年3月
新潮文庫化


2001/03/12

94年から96年にかけてカルカッタを中心に、アジア、欧米と海外に出かけた紀行文+「桂離宮散策」

紀行はこれまで好きで多数読んできましたが、それらに比べると正直言って物足りなさを感じます。
それは、俵さんの現地への接触が表面的なものに留まっている、換言すればあくまで部外者であるという印象を拭えない点。さらにその理由を考えてみると、常に現地で案内をしてくれる人がいて、その人に従って見聞している、という行動だから、という気がします。
紀行文にはもっと深みが欲しいなあ。随所に短歌が織り込まれているのが俵さんらしいところですが、どうも私には、この「五七五七七」の短歌というものがピンときません。江國滋さんの「五七五」、俳句付き紀行の方が、しっくりくる感じです。

ある日、カルカッタ/バリ 歌紀行/クラクムの結婚/スモーキーマウンテンの子どもたち/桂離宮散策/はじめてのラスベガス/ベルギー 眠れるビール/ヴィーゲラン紀行/魔法のプラハ

 


  

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