篠原美季
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横浜市在住。明治学院大学社会学部社会学科業。2000年「英国妖異譚」にて講談社ホワイトハート大賞優秀賞を受賞し、作家デビュー。なお、香谷美季のペンネームでは児童書「あやかしの鏡」シリーズあり。

 


           

「よろず一夜のミステリー−水の記憶−」● 




2012年04月
新潮文庫刊
(520円+税)

   

2012/05/06

  

amazon.co.jp

ライトノベル系<怪し>ミステリー。
新潮文庫での書下ろし、新シリーズだそうです。

男子大学生の日比野恵(けい)がアルバイトを始めた先は、都市伝説等を継悪不思議系サイト“よろず一夜のミステリー”編集部のアシスタント。
そこには大企業グループの御曹司で上記編集部社長を務める
万木輝一(ゆるぎてるかず、通称:キイチ)、サイエンスライターの蓮城万聖(れんじょうまさと)、編集長の志麻凛子、ゴスロリ人形風の受付係であるアリサ2号と、個性的なメンバーが勢揃い。
輝一と万聖に振り回されながら恵と、3人が不可思議な出来事の真相を追う、というストーリィ。
さて第1作の謎は
“呪いの水”。呪いを込めた水を掛けられるとその人間には次々と危ういことが起きる、という不可解事。
現に呪いの水を掛けられた大学生が急死。また、ストーカーのファンから呪いの水を掛けられた女性アイドルが恐怖に震える。
“呪いの水”とは現実にありうるものなのか。そして“呪いの水”を広めたのは誰なのか。

う〜ん、私としては今一つ。事件に不気味さがあるのは良いとして、結末が今一つすっきりしない感じ。また、主人公の兄である日比野稔(じん)が警察庁の捜査官として登場しますが、唐突さを免れない印象。
いかにもライト系ノベルらしい作品と思いますが、私の好みからは外れる、というのが率直な感想です。

                 


   

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