●「12皿の特別料理」● ★☆ |
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1997年01月 1999年12月 1997/03/30
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食いしん坊の私としては、とにかく面白く読んだ、という作品です。 1.おにぎり/2.ぶり大根/3.ドーナツ/4.鱈のプロバンス風/5.きんぴら/6.鯛素麺/7.チキンの魔女/8.カレー/9.パエーリヤ/10.そば/11.八宝菜/12.ぬか漬け |
●「八つの顔を持つ男」● ★ |
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2004年09月 |
「松本正幸、静岡県出身の五十歳。旭教育図書出版の電子メディア部長で、妻と一男一女の平凡な家庭を営む−。様々な“顔”を持つ松本をめぐる、企業小説でラブストーリーでサスペンスで、はたまたホームドラマでもある奇妙な連作長篇」というのが宣伝文句。 どんな仕掛けがあるのやら、八つの顔をもつ男となればどんな隠されたドラマがあるのかと、興味をもって読み始めたのですが、そこにあるのはいたって平凡なサラリーマンの姿でした。 新戦略/郷里/旧友/隣人/別離/秘密/日常/放火犯 |
●「冬至祭」● ★★ |
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2007/04/07
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中学生になるひとり息子がいつの間にか不登校。次いで睡眠リズム障害、リストカットと次第に心が壊れていく様子を目の当たりにする。その時、父親たる自分はどうするだろうか。 おそらく、まず自分は仕事が忙しいといい、専業主婦である妻に任せるからと恰好をつけて、実際にはその現実から逃れようとするのではないだろうか。 いくら息子のためとはいえ、実際に仕事を辞めるということまではなかなかできないことだと思います。主人公の場合、地方に実家があり、その実家がやっていた稼業を継ぐという転身の道があったという点も有利だったと正直思わざるを得ない。 |