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2.潮風に流れる歌 |
●「空をつかむまで」● ★☆ 坪田譲治文学賞 |
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2008/02/18
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市町村合併を記念して開かれることになった地元のトライアスロン大会。 長谷川優太、姫こと岡本暁人、モー次郎こと山田幸次郎は、3人限りの美里中学水泳部員。といっても、地元で有望選手の姫のため、残る2人が水泳部に籍を置いてやっているというのがその実情。 自分の力だけではどうしようもない問題を抱えたとき、どうすればいいのか。 最後、予想外の事件が起こりますが、本書が総じて清々しい作品であることに変わりはありません。ただし、上記美月の存在といい、ちとすっきりしない部分があるのを否定できず、感動で胸が熱くなる、という処までは至らず。 |
●「潮風に流れる歌」● ★★ |
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2010/03/21
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鎌倉にある高校の3年A組が舞台。 各篇で入れ替わり主人公となるのは、正しく生きたいと思う律、人のために生きる道を選んだ楓、自分の道をまっすぐに生きる真悟という3人の一方で、自分自身を全てに優先させるクラスの女王=美玲に、自分の道を見失って裏サイト“トリプレア”を開いた生徒。 誰が作り出しているのかも判らない、それが正しいか間違いかを考えることもなく、裏サイトが醸し出す雰囲気に迎合して事なかれで過ごそうとする。そんな生徒たちがこの3年A組。 海、風、主人公たちの姿が清々しい、私の好きな高校青春ストーリィ、連作短編集。 |