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「アデリータの背中」 ★☆ | |
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脚本家の相良敦子さん、初の小説作品、短篇集。 一口に短篇集といっても大抵は収録作品に共通性があるものですが、本書は全くバラバラ。その点でちと戸惑う処もありました。 「せうじの穴の天の川」は死期間近の義父を自宅看護として引き取った顛末。主人公は義父の俳句好きを全く知らず。その義父の意識は江戸時代に飛び、小林一茶と共に旅するという喜びを得、主人公はその義父が遺した俳句の中に自分への気遣いを知る、という内容。何とも楽しく、何とも温かい内容です。 「アデリータの背中」はNHKの朝ドラ「ウェルかめ」のスピンオフ作品。ドラマ主人公の弟で、模試結果から大学進学に迷い始めた浜本航が主人公。 |