|
|
1.傍聞き 2.教場 |
1. | |
●「傍聞き(かたえぎき)」● ★☆ |
|
2011年09月
|
服役囚の更生支援施設長、消防隊員、子持ちの女性刑事、消防署の救急隊員と、かなり特殊な職業を背景としたミステリ短篇集。 4篇の中では文句なく、日本推理作家協会短篇部門を受賞した表題作の「傍聞き」が秀逸。 また、怪我人を乗せた救急車が迷走するという、どんな事態が起きたのかと読み手までハラハラさせられてしまう「迷走」も、なかなかの仕掛け。ただ、結末が出来過ぎ、という感じは否めません。 仕掛けに充分面白さはあったものの★評価が辛目となったのは、ストーリィのドラマ性に物足りなさを感じたから。 迷い箱/899/傍聞き/迷走 |
2. | |
「教 場」 ★★ | |
2015年12月
|
警察学校の初任科短期課程、この教習をクリアできなければ、あるいは決められたルール違反が見つかれば、「君には、警察学校を辞めてもらう」という教官の言葉が待ち受けている。 警官養成の教場で起きる様々な教習生間の事件、その経緯と顛末を連作風に描いた異色の警官小説。 1.職質/2.牢問/3.蟻穴/4.調達/5.異物/6.背水/エピローグ |