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2.大江戸神仙伝 3.大江戸仙花暦 4.大江戸妖美伝 ※ 夢筆耕(藤水名子監修「しぐれ舟」収録) |
●「大江戸生活事情」● ★ |
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1987年 1997年01月 1997/04/05 |
江戸社会の入門書としては、気軽に読めて楽しめるという、格好の一冊。 江戸社会は暗かったという明治以来の主張に対して、それは事実と異なるという主張と、むしろ現代社会より優っていた部分も多かったという著者の見解が根底にある分、肯定的な読み物となっているのは否定できない。でも、それは「大江戸神仙伝」以来のことであり、いまさらどうのこうの
言う話でもない。 |
●「大江戸神仙伝」● ★★ |
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1983年11月 1999/10/23 |
主人公・速見洋介は、或る日突然に、東京の日本橋から
江戸時代の日本橋へタイムスリップしてしまいます。 この作品は、一見タイムトラベル小説のようですが、内容としては、江戸社会への旅行記、見聞記というものです。ちゃんばらや、極悪非道の悪人など出てこない代わりに、若く魅力的な辰巳芸者・いな吉をはじめ、医者の北山涼哲と多恵の夫婦等、つき合うに気持ちの良い人々が
登場します。 |
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※この作品はシリーズ化しています。 続編は下記のとおり。(いずれも講談社文庫に収録済) 2.大江戸仙境録 |
●「大江戸仙花暦」● ★ |
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2002年12月
1999/12/31 |
シリーズ第6作目。今回の特色は、石川さん自身が蒐集等による江戸原画が60点余り挿入されていて、ちょうど挿絵のようになっている点にあります。 本書では、まず手習い塾の様子から始まり、長屋差配および自身番の仕組み、七代目団十郎に招待された木場周辺(当時は風光明媚で絶好の別宅地だったそうです)、向島の様子が案内されます。さらに、町火消しと纏持ちのこと。 |
●「大江戸妖美伝」● ★ |
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2009年03月 2006/08/05 |
7年ぶりのシリーズ第7作目。 小説というよりもはやこのシリーズは、タイムスリップをネタにした江戸生活の見聞記。 本書で描かれるのは、雛人形の市の様子、潮干狩りの様子等々。そしてちょっと変わったところで、大藩・戸田家の当主と先代藩主の正室と親しくなって悟った、江戸時代の身分制度にかかる興味深い特徴のこと。 |
●「江戸人と歩く東海道五十三次」● ★☆ |
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2010年10月
2011/04/08
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江戸から京の都まで、江戸時代の当時、五十三次旅の実態はどうだったのか、を語った一冊。 一口に江戸時代といっても、その期間は 256年にわたります。したがってその最初の頃と、最後の方ではだいぶ旅事情も異なる訳ですが、江戸時代の繁栄時期、街道を旅する人間は予想以上に多かった、とまず石川さんは指摘しています。 「東海道五十三次を歩く」は、実際に歩いて旅するように、一宿一宿の様子、その途中の風景等が語られていきます。 旅好きだったご先祖/江戸の旅に出る前に/女も子供も旅に出る/東海道五十三次を歩く/旅を支えた江戸の平穏 |